兄弟「暴力的ではない」同級生「陽キャラ」自衛隊員3人死傷の事件で逮捕の18歳男 浮かび上がる“人物像”

岐阜市の陸上自衛隊・日野基本射撃場で隊員3人が自動小銃で撃たれ死傷した事件で、逮捕された18歳の隊員の男について、兄弟が「優しい人で暴力的なところはなかった」と、その人柄を語りました。

容疑者の兄弟:
「(逮捕を聞いて)どうも思わなかった。現実味がないと言った方が正しいですかね」

19日、東海テレビの取材に応じた18歳の自衛隊員の男の兄弟。「優しい人で暴力的なところはなかった」と、その人柄を語りました。

容疑者の兄弟:
「優しいって言ったらいいんですかね。困っていたら何か助けてくれる。(Q.具体的には?)おやつを分けてもらったとか。(Q.暴力的な側面は?)ないですね、全く。(Q.何かケンカしたとかは?)それは兄弟なので普通にあると思います、子供の時。ケンカしたことは大雑把に覚えているんですけど、原因はちょっと…。殴り合いはないです。(Q.暴力を振るってるのを見たことない?)はい」

近況については、自衛隊に入隊して以降は会話をする機会がなく、知らなかったといいます。

容疑者の兄弟:
「(Q.候補生になってからの近況は?)聞いてないです。会話がなかった。(Q.ずっと一緒に暮らしていたわけではない?)まあそうですね。(Q.養護施設に入っていた?)回数はお伝えしなくてもいいですかね?何回か入っていたので」

入隊前、実家を離れて児童養護施設で生活をしていたという男。男の生い立ちについて、同級生はこう話します。

小学生からの同級生:
「中学2年に上がるタイミングで、相手(男)が引っ越しちゃったので。あんまり事情は聞いてないので、なんで転校したかは分からないですけど。高校の時は里親のところで育ててもらったというか、世話になったと」

「複雑な家庭環境だった」という証言もありますが、高校時代は放送部の部長を務めるなど、活発な一面もあったとの声もありました。

小学生からの同級生:
「ムードメーカーだったのもあって陽気な感じでした。あんまり暗いところはなかったので。基本的に陽キャラみたいな」

男は自衛隊に強い憧れを持っていました。

小学生からの同級生:
「自衛隊員になりたいって言っていた。(高校)3年に入ってから、そういう試験の勉強とかはいろいろしていましたね。駐屯地の見学も一緒に行ったりしましたし、(見学した時は)結構楽しそうでしたけどね、興味津々というか」

憧れていた自衛隊で、なぜ男は凶行に走ったのか。

事件では、三等陸曹の八代航佑さん(25)ら2人が死亡、1人が大ケガをしましたが、男は八代さんへの殺意を否認。

関係者によると、取り調べの際に八代さんの名前は挙げたものの、他の2人については「弾薬置き場にいた人」などと呼んでいて、2人を認識していなかった可能性があるとみられています。

捜査にあたる自衛隊の警務隊は19日、岐阜県内にある男の実家を家宅捜索するなどして、動機などを詳しく調べています。