襲撃事件で亡くした娘の彼氏に母親が涙で感謝 「娘を守ろうとした勇敢な少年」

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ヒーロー作品にはまる男の子は実に多く、幼少期から本能的に「人々を守るヒーローはかっこいい」という感情が備わっているという説もある。
このたびイギリスで、10代のカップルが街中で突如ナイフで襲われ、少女が殺害される事件が起きた。そのとき少年が大変勇敢だったことを『Daily Mail』や『UK Daily News』が報じ、人々の涙を誘っている。
犠牲になってしまったのは、イギリス・ノーサンバーランド州のヘクサムに住んでいたホリー・ニュートンさん(15)。1月27日の午後5時頃、交際中の16歳の少年と街中を歩いていたところ、若い男にナイフでいきなり襲撃された。
少年は犯人を取り押さえようと格闘して首を切られ、ひどい流血のなかで近くのレストランに駆け込み、救急車を要請したという。
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少年の抵抗も虚しく、致命傷を負ったホリーさんは搬送先の病院で死亡が確認された。遺族が悲しみに暮れるなか、少年の兄がホリーさんのFacebookに追悼の意をコメント。それに気づいたのは、彼女の母であるミカラ・トラスラーさんだった。
ミカラさんは「あなたの弟さんと交際していた娘は、とても幸せそうでした」と返信。続けて「あの日も、私たちの娘を必死に守ろうとしてくれて、ありがとう。弟さんには感謝してもしきれないわ」と綴っている。

事件の現場では、約40キロ離れたゲーツヘッドという町から来た16歳の少年が、駆けつけた警察官により逮捕。殺人、殺人未遂、およびナイフの不法所持などの罪で起訴された。
ヘクサムは2021年、ある不動産のウェブサイトにおいて「イギリスで最も住みやすい街」に選ばれており、この事件による市民の動揺は大きいという。
なお、救急搬送された少年は2時間半にわたる手術が成功し、現在も入院中だが徐々に回復に向かっている。
ダンスに打ち込んでいたホリーさんは、全国大会出場を目指すほどの実力の持ち主だった。ミカラさんは「明るい未来が待っていたというのに、私たちの愛しい、美しい娘ホリーはもういない。この現実を私はいまだ受け入れられません」とつらい胸の内を明かしている。
ホリーさんを追悼し、遺族を慰めようとクラウドファンディングが設定され、1日足らずで目標額の3,000ポンド(約47万円)の寄付が集まったという。
(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)