日本の夏と言えば、やはり冷やし中華、そうめん、ざる蕎麦あたりが人気だが、最近のSNSを見ていると、これまではさほど注目されていなかった“あの麺類”への注目度が一気に高まっていることに気づく。
その麺類とは……そう、「冷麺」である。
特にカルディで販売されている冷麺は軽いバズ状態となっており、既存のユーザーからは「あの冷麺は本当に美味しい」「毎日のように食べている」「今年も絶対に食べる」といった声が上がっているほか、最近その存在を知った人たちからは「初めて知ったけどウマそう」「食べてみたい」「今度買ってみよう」といったコメントが散見される。
確かにSNSでアップされている写真を見ていると、たまらなくウマそうでヤバい……ということでさっそくこの冷麺フィーバーに便乗してみたのでレポートしたい。
○■カルディ「焼肉屋の冷麺」は自宅レベルを超えた本格派だった
カルディにはいろんな種類の冷麺が並んでおり、それぞれに根強いファンがいるようだが、SNS上で特に人気が際立っているのが、こちらの「焼肉屋の冷麺」(小山製麺)である。「盛岡発」と書かれているので、いわゆる韓国冷麺ではなく、岩手県の名物グルメの盛岡冷麺なのだろう。
う～ん、ぶっちゃけ食べたことないな。焼肉屋ではちょいちょい冷麺を注文したりはするけど、ウマすぎてテンションが爆上がりしたこともないし、どちらかというと脂っこい焼肉を食べたあとの口直しにサッパリ食べるというカルチャー的な文脈で考えてきたので、「冷麺が無性に食べたい!」と思ったこともない。果たして、SNS上でキャーキャー言われるほど美味しいのだろうか……。
中身はこんな感じ。
一袋2人前で、麺、スープの素、辛味の素、白ごまが各2つずつ同封されている。
作り方は簡単で、基本的には冷やし中華とあまり変わらないっぽいが、ざっと説明しておこう。
2リットル以上のお湯に麺を入れ、軽く湯がき、再沸騰してから3分ほど茹でる。
茹で上がったら冷水で揉み洗い。ぬめりなどをキレイに落とそう。
これを皿に盛り付け、スープの素と辛味の素を200mlの水で割ったスープをかけて……
最後に、具材をトッピング。今回はパッケージを参考に牛肉、ゆで卵、キュウリ、キムチ、スイカを用意した。えっ、スイカ!?とも思ったが、物は試しである。ちなみに、パッケージの肉はどんな調理法なのか謎すぎたため(茹でて味付けした牛肉なのだろうか)、普通に牛カルビを焼いて乗せることにした。
ということで、完成! めっちゃ簡単だったのに、めちゃくちゃソレっぽく出来上がってない? やっぱり雰囲気は冷やし中華に似てるけど、メンバー構成が全然違う。
お店で出てきても全然大丈夫そうなクオリティでしょ! 自分で言うのも変だけど。
それではさっそくいただきましょう。まずはスープを味見してみようか。
あーっ、なるほど! そうか、こういう感じか。澄んだ金色のスープはさっぱりしているのだけども、牛肉ベースの出汁の旨味はしっかりと凝縮されていて濃厚。優しい甘さとほのかな辛味が味わいに立体感を与えている。当たり前だけど、冷やし中華とは全然違う。よくある焼肉屋の冷麺とも随分違う気がする。どこがと聞かれれば困るが、旨味がすごいのだ。いや～、本当に美味しい!
麺のほうもウマい! 冷蔵商品じゃなく、常温保存でイケるやつなのに、こんなに生っぽいのはなんでなんだ? めちゃくちゃ生麺だぞ、これ。麺はコシが強く、しなやかな弾力が特徴的で、かなりハイクオリティ。牛肉と一緒に食べるとまた格別で、スープが牛肉ベースの味わいだから相性抜群だし、旨味のハーモニーがえらいことになっているというか……。
サッパリ食べられるのに、しっかりと食べごたえもあるので、冷やし中華では満足できないこってりラーメン好きの皆さんもこれならかなり満足できるのではないだろうか。
キムチやゆで卵が合うことは言うまでもないが、まさかのスイカもちゃんと合っているのも発見だった。スイカの爽やかでジューシーな甘味が、辛味を上手く中和し、新たな味わいに変化させているのだが、この甘じょっぱさが癖になるのである。
盛岡冷麺にスイカが入っていることは知っていたけど、正直ここまでジャストフィットしているとは思わず……やっぱり、レギュラーの具材として定着するってことは、それなりの理由があるんだなぁ。
カルディで販売されている「焼肉屋の冷麺」は、一袋2人前で429円。具材代は別途かかるが、このレベルの冷麺が自宅で味わえると考えれば、かなりお得感は高いように思う。SNSでは、「焼肉屋の冷麺」にハマって毎日のように食べていると呟いている人もいたが、その気持ちも今ならわかる。よし、もう一袋も今日中に食べてしまおう……。
ということで、この「焼肉屋の冷麺」、気になっていた人はぜひ一度お試しあれ!