九州の大雨 熊本県で24時間降水量300ミリ超 発達した雨雲は鹿児島県付近へ

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九州では、3日月曜は、熊本県を中心に大雨になり、山都町や南阿蘇村で、24時間降水量が300ミリを超えました。また、大分県では降り始めからの雨量が700ミリ近い所も。16時現在、発達した雨雲は南下して、鹿児島県を中心にかかっています。引き続き、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。
熊本県を中心に「記録的な大雨」「線状降水帯」

3日月曜は、活発な梅雨前線の影響で、九州では熊本県を中心に、大雨となりました。熊本県宇城市付近では、3日月曜12時までの1時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。さらに、3日月曜13時30分には、熊本県に「顕著な大雨に関する情報」が発表されました。熊本県では、線状降水帯による非常に激しい雨が、同じような場所で降り続きました。3日月曜15時までの24時間降水量は、熊本県山都町で343.0ミリと、平年7月ひと月分の降水量(519.5ミリ)の約7割の雨が、たった1日で降りました。また、同じく3日月曜15時までの24時間降水量は、熊本県南阿蘇村で301.5ミリと、こちらも300ミリを超えました。読者の方から投稿いただいた、熊本県山都町の写真では、川の水が増水して、橋が流されている様子が確認できます。(安全を確保して、撮影していただきました。)また、大分県日田市椿ヶ鼻では、降り始め(6月29日2時)から7月3日15時までの総降水量が697.0ミリと、700ミリ近くに達しました。
発達した雨雲 鹿児島県付近へ

そして、熊本県や大分県などに大雨をもたらした「発達した雨雲」は、次第に南下してきました。16時現在、鹿児島県を中心に、雨雲が発達しています。鹿児島県など九州南部では、4日火曜午前中にかけて「線状降水帯」が発生して、大雨の危険度が急激に高まるおそれがあります。さらに、雨が弱まった所も、油断はできません。すでに大雨になった所では、斜面や増水した川には、絶対に近づかないでください。
土砂災害から避難するには

今回は、九州を中心に、大雨となっていて、土砂災害の恐れがあります。土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。万が一、土石流が発生した場合は、土砂の流れる方向に対して直角に、できるだけ高い所へ避難することが、命を守ることにつながります。