児相の対応を問題視…4歳女児死亡事件で三重県知事「悔恨の念に堪えない」知事トップの検討会議設置へ

三重県津市で、4歳の三女に暴行を加え死亡させたとして母親が逮捕された事件で、3姉妹のうち亡くなった三女だけが、体に垢がたまるなどの状態だったことがわかりました。

4歳の娘への傷害致死の疑いで逮捕・送検された、津市の工場作業員・中林りゑ子容疑者(42)。

今年5月、自宅で三女のほのかちゃん(4)を、高さ30センチほどのテーブルの上から床へ転倒させ、頭などへのケガで死亡させた疑いが持たれていますが、その後の取材で、亡くなった時のほのかちゃんの状態が新たにわかりました。

捜査関係者などによると司法解剖をした際、ほのかちゃんは体に垢がたまり、爪が伸びた状態。姉2人にはこうした状況は見られなかったといいます。

警察は、育児放棄などの虐待があったのかどうか調べていますが、中林容疑者はほのかちゃんが死亡する1か月ほど前、様子を確認するために電話をした保育園に対し、次のように話していたといいます。

<中林容疑者>
「(ほのかちゃんの)発達の遅れが気になる」

育児への悩みを抱えていたのでしょうか。

この事件をめぐっては、児童相談所の対応が問題視されていて、4日に会見した三重県の一見知事は…。

一見三重県知事:
「子供さんの目視確認が1年弱できていなかったというのは事実であります。それでいいはずがない」

去年2月に保育園から「体にアザがある」と連絡を受けた際に、親子と面会して以降、1年以上もほのかちゃんの様子を直接確認していなかった児童相談所。

一見知事はこの点などを強く問題視。一連の対応を検証するための第三者委員会を設置することに加え、自身をトップとする検討会議をつくり、緊急で再発防止策をまとめる方針を示しました。

一見三重県知事:
「子供の命を三重県の大人が、三重県庁が守れなかったのではないかと考えますと、悔恨の念に堪えない気持ちであります。二度とこうしたことが起こらないように、私どもとしては対策を講じていく必要があります」

調べに対し、概ね容疑を認めている中林容疑者。なぜ幼い命が失われなければならなかったのか、真相の解明が求められています。