ウクライナ代表の女子レスリングチーム 愛知県での12日間の合宿を終えて帰国 滞在中には食べ物や伝統文化を通じて地域と交流も 「毎日が本当に素晴らしかった」

6月から愛知県大府市の至学館大学で合宿していたウクライナ代表の女子レスリングチームが、全ての日程を終了し帰国しました。大変、思い出深い合宿になったようです。
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7月2日、大府市の至学館大学レスリング部の寮では…。ウクライナ代表の女子レスリングチームが、至学館大学の選手たちとの別れを惜しむ姿がありました。6月20日から至学館大学の招きで行っていた合同合宿。代表チームは1年4か月あまり続くロシアのウクライナ侵攻の影響で、国内では満足な練習ができません。
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世界トップレベルの強豪国として知られるウクライナ代表ですが、2024年のパリ・オリンピック出場の前の年ということで今が大事な時期。2022年3月からヨーロッパ各国やアメリカを周り、日本が9か国目の合宿地となりました。
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今回、つかの間の休息の時間には…。6月25日、大学の体育館で行われた交流会には選手や地域の人たちが集まり、愛知県春日井市出身のイリュージョニスト、DAIKIさんのマジックショーを楽しみました。このショーには2022年3月にウクライナから親戚を頼って大府市に避難してきた現在、中学生のボイコ・マリヤさんが出演していました。ショーを企画したのは、日頃から至学館大学レスリング部をサポートする「応援隊」の皆さんです。代表チームに「ウクライナから避難してきた子どもたちも日本で頑張っている」ことを知ってもらうためでした。
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そのほかにも…。(至学館レスリング部応援隊 神谷恵美子隊長)「風鈴教室や抹茶ラテ教室を開いた」ウクライナ代表チームは、これまで練習してきた国々ではなかった地域とのふれあいや、もてなしを受けたということです。(リヴァチ・オクサナさん)「毎日が本当に素晴らしかった。部員・コーチ・食べ物・伝統文化・トレーニング…。全てが私にとって素晴らしものだった」
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一方で戦禍の母国の状況は変わらず、選手たちは胸を痛めています。(トカチ・ユリアさん)「平和・戦争のないウクライナを望む。私にとっては世界で1番美しい国だから」(至学館大学 レスリング部稲垣柚香キャプテン)「『ウクライナは今、大変だ』ということを話していただき、それでも明るく接してくれるのが、すごく心に残った。どんな状況でも全力で練習に取り組む姿は、すごく心打たれ、自分も頑張らなきゃいけないと思った」(至学館大学 レスリング部 中西美結さん)「『各自、自分の場所で代表になって大会などで会おうね』と話はしていて、会ったときはライバルだが、他はずっと友達でいたい」
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12日間の合宿はあっという間に終わりました。笑顔でお別れです。選手たちは成田空港からポーランドに入り、バスで一端ウクライナへ帰国。その後、7月13日からの国際大会に出場するため、ハンガリーに入るということです。