5日開かれた6月定例県議会の健康福祉常任委員会で、木更津市の准看護師養成学校「木更津看護学院」のパワハラ問題について質疑があり、県は同学院に復学した生徒が1人にとどまっていることを明らかにした。
県医療整備課によると、同学院は2月、生徒へのパワハラが認定され自己都合退職した元教員2人が教べんをとっていた時期に自主退学した43人に復学の案内を送付。6月30日までに10件の問い合わせがあり、1人が本年度から復学したという。2人が来年度以降の復学を検討している。
教員の指導マニュアルの作成と研修、生徒からの授業評価の導入など、第三者委員会が提言した12項目の再発防止策については、県は11項目で実施済み、もしくは実施計画済みと確認したという。
元教員2人の懲戒処分に関して、同課は「すでに退職していることから懲戒処分ができず、対応が済んでいない」と説明した。
同学院側が設置した第三者委の実態調査で、元教員2人は「怒鳴るなど指導時の威圧的態度」「生徒の容姿をからかう」などのハラスメントが認定された。同学院は退学者に「一律10万円」の補償金を提示している。