ヤングケアラーへ調理、清掃など無料で家事支援 船橋市が千葉県内初 配食サービス、LINE相談も

家族の世話を日常的に行う子ども「ヤングケアラー」を支援するため、船橋市は9月から、調理、清掃などの家事援助と、弁当やレトルト食品を送る配食のサービスを千葉県内自治体で初めて始める。12日に発表した。必要な期間、無料で利用でき、家事援助は市で委託した業者が担う仕組み。
昨年5月に同市が行った調査によると、市内小学4年~高校3年の約5万人のうち355人がヤングケアラーに当てはまると申告。1084人が世話をしている家族がいると回答した。
同市は社会福祉士や心理士、教員OBの計3人を「ヤングケアラーコーディネーター」として配置し、今月18日からはLINEと市役所窓口、電話で相談を受け付ける。
県が導入済みのLINE相談は県内の市町村では初の開始。市内小中高校に配布するチラシなどで専用QRコードを周知する。多くの子が使うSNSを活用して困窮状況を把握し、家事援助や配食サービスなどの適切な支援につなげる。
松戸徹市長は12日の記者会見で「家族のことを悪く思われたくないと、相談できずにいる子どもが多くいる。子どもの気持ちを傷つけないやり方で取り組んでいきたい」と説明した。