発がん性指摘…化学物質“PFAS” 愛知・豊山町で調査した4割が「健康に影響の恐れ」ある数値に 専門家「水道水原因の可能性」

発がん性が指摘されている化学物質「PFAS」について、愛知県豊山町の住民団体が住民を対象に血液検査を行ったところ、調査対象の4割が「健康に影響がある恐れがある」とされる“基準”を上回る量を検出したと発表しました。

豊山町の豊山配水場では、地下水から国の暫定目標値の3倍以上となる有機フッ素化合物「PFAS」が検出されたため、2021年3月から配水が中止されています。

これを受け地元の住民団体が6月、町民ら54人に血液検査を行ったところ、25人からアメリカの指標で「健康に影響がある恐れがある」とされている1ミリリットルあたり20ナノグラムを超えるPFASが検出されたということです。

特に豊山配水場から水道水が送られていた地区の住民ではおよそ6割がこの値を上回っていて、分析した専門家は「水道水が原因の可能性が高い」としています。

発がん性が指摘されているPFASをめぐっては、アメリカ軍の泡消火剤に含まれ、全国の米軍基地内や周辺などで高濃度で検出されるなど問題化しています。