「倒れているかも…」長年の経験で“ビビッときた” 夜明け前の町でとっさの判断 熱中症のような症状で動けない男性を救ったベテランのファインプレー

愛知県設楽町で熱中症の疑いで倒れていた高齢男性の命を救ったとして、新聞配達を行う男性に感謝状が贈られました。
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設楽町に住む東野和敏さん(75)。新聞販売店を営み、自らも朝3時から約80軒に新聞を届ける生活を40年以上続けています。異変を感じたのは7月16日のことでした。ある家に配達に行くと、新聞受けには2日分の新聞が溜まっていました。「この家には79歳の男性が1人暮らし。もしかしたら倒れているのでは…?」。当時は”第6感”のようなものが働いたという東野さん。そこで、その日の朝刊配達を終えた午前5時20分ごろ、設楽警察署に立ち寄りました。「男性が倒れているかもしれないから、見に行ってくれんか?」
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警察が男性の家に向かい、窓から中を見ると、居間に横たわる足が見えました。声をかけるとなんとか返事はあるものの、男性は起き上がることもできない様子でした。室内にエアコンはありますが、使われていませんでした。男性はすぐさま救急車で病院に運ばれ、極度の脱水と診断されましたが、一命をとりとめました。この日、愛知県には熱中症警戒アラートが出されていて、もしも発見が遅れていたら…。刻一刻を争う状況でした。
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7月24日、再び設楽警察署を訪れた東野さん。人命救助に多大な貢献をしたとして、吉見文吾署長から感謝状が贈られました。
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(東野和敏さん)「助かってよかった。新聞ってこんなに良いことがあるのかと思った」
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自分の担当する家にどんな人が住んでいるのか覚えているという東野さん。「会うとついつい喋っちゃうから、配達が進まないよ」と楽しそうに話していました。こうしてコミュニケーションをとりながら、日頃から配達先の異変には気をつけて見ているといい、人命救助も実はこれが3回目。
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(設楽警察署 吉見文吾署長)「頂いた情報のおかげで命が助けられ、感謝しています。こうした『地域の目』による見守りによって救える命があるので、今後も気づいたことがあればすぐに警察に情報提供をお願いします」