透明なのに醤油!? 見ているだけで涼しい「透明すぎる料理」を実食してみた

「醤油は黒い」という常識を覆す商品がある。九州熊本の老舗醤油メーカー・株式会社フンドーダイが開発した「透明醤油」だ。

「透明醤油」はその名の通り、無色透明な醤油で、色がないにも関わらず、醤油本来の味わいや風味が楽しめるのだとか。

この夏、そんな不思議な調味料「透明醤油」を使った、透明すぎるCLEAR FOOD&SWEETSが製作された。

そこで今回は、それらの紹介を通して、「透明醤油」の可能性やその活用方法について探っていきたいと思う。
「汚れない醤油を作りたい」という思いで作られた透明な醤油

今回訪れたのは、東京西浅草・かっぱ橋にあるアンテナショップ「出町久屋」。ここでは、醤油の可能性を広げる新商品の販売や、食べ方の提案を行っており、今回紹介する「透明醤油」の取り扱いも行っている。

そもそも「透明醤油」は、「子どもが服につけても汚れない醤油を作りたい」という思いから開発がスタートし、新世代の醤油として2019年2月に発売された。

本醸造濃口醤油を製造した後、フンドーダイ独自の分離精製技術によって、色素を抜き、そこから調合で味を整えることで、透明を実現しているという。

実際に「透明醤油」をなめてみると、見た目から想像がつかないほど、濃厚な醤油の味が口いっぱいに広がった。そんな見た目と味のギャップから海外人気も高く、お土産として購入する外国人観光客も多いのだとか。

透き通るような見た目は、食材の色を邪魔することがなく、刺身醤油やドレッシングとして活用すれば、料理をさらに洗練されたものに昇華してくれる。
清涼感が夏にぴったり! 透明すぎるレシピ

そんな「透明醤油」の利点を活用し、今回透明すぎるレシピとして製作されたのが、「みたらし餅」「プリン」「ポテチ 九州醤油味」「冷やし醤油ラーメン」の4品だ。

自宅でも再現できるように、と考案されたこれらのレシピは、ちまたで購入できる材料のみを使用して開発され、「出町久屋」公式インスタグラム(demachihisaya)にてレシピも公開されている。

ここからは実食を通して、それぞれの味わいや魅力について紹介していこう。
■透明すぎる「みたらし餅」

「みたらし餅」は、茶色い醤油だれが印象的なみたらし団子を、透明で再現したスイーツ。醤油の濃い香りはしないものの、一口食べるとびっくり。みたらしの味そのものなのだ。

たれは見た目とは裏腹に水っぽさがなく、しっかりとした粘り気がある。これは片栗粉を使うことで、トロッとした質感を実現しているという。

お餅は、寒天やゼラチンよりも透明度の高い“アガー”を使うことで、もちっとした食感とガラス玉のような透明感を両立させているのだとか。

水・グラニュー糖・アガーだけで作られているお餅は、みずみずしい味わいが楽しめ、甘じょっぱいたれと絡み合うことで、清涼感のある味にまとまっている。まさに、夏に食べたくなるみたらし団子だ。
■透明すぎる「プリン」

透明醤油を使ったカラメルソースが楽しめるプリンは、ゼリーではなくプリンの味わい・食感になるように、こだわって作られたメニューだ。

実際、カラメルソースのいい匂いがするプリンは、スプーンで掬ってみても程よい弾力感が感じられ、食べる前からプリンと認識することができる。

カラメルソースは、匂いで想像するよりも醤油の味が効いており、まるで「和風のプリン」といった印象。砂糖は熱で茶色くなってしまう点から、水飴を代用することで、透明なカラメルソースを実現しているのだとか。

またプリンは、牛乳や卵の代わりに、バニラエッセンスを2段階に分けて使用。乳製品の甘みを、バニラエッセンスで補うことで、ほんのりとした甘さが楽しめるプリンに仕上がっている。
■透明すぎる「ポテトチップス」

ポテトチップスは、「透明醤油」のみを使って味付けをした、醤油本来の味を全面的に味わえる一品。ガラスの破片のような儚い見た目だが、材料にじゃがいもを使用し、油で揚げているというのだから驚きだ。

見た目とは裏腹、顔を近づけると、まるで醤油味のポテトチップスを開封したかのような濃厚な匂いが鼻を抜ける。

味は意外にもさっぱりしており、醤油の味がしつつも、しつこさは全く感じられない。食感もパリッとしているものの、少ない力で噛むことができ、あっという間に口の中からなくなる軽さがある。

揚げ物や濃い味がしんどくなる夏。このポテトチップスは「夏のお菓子」として、最適なのかもしれない。お子様のいる家庭では、夏の自由研究として、一緒に作って食べてみるのもいいだろう。
■透明すぎる「冷やし醤油ラーメン」

冷やし醤油ラーメンは、麺に春雨を使用し、涼しげな見た目とさっぱりとした味わいを実現した、今の季節にぴったりなラーメンだ。

昆布でだしをとった後、みりん、おろししょうが、塩、透明醤油、さらに透明なだし醤油を使用して作られたというスープは、醤油ラーメンの香りを放っている。

しかし食べてみると、香ばしい印象から一転! 醤油やにんにくの味はほのかな程度に留まっており、だしの優しい味わいと水のすっきりとした後味が強く感じられるのだ。

春雨は冷たくてみずみずしく、スープとも相性抜群! まるでそうめんのようにスルスルと食べることができる。

従来のラーメンの風味はそのまま、脂っこさを抜いたこちらのメニューは、夏バテや食欲が減る暑い季節に最適なのではないだろうか。
まとめ

今回は「透明醤油」を使った、透明すぎるCLEAR FOOD &SWEETSを紹介した。

なお、最後に紹介した冷やし醤油ラーメンは、8月4日から、「出町久屋」にて実際に試食することができるため、興味をもった方は立ち寄ってみてはいかがだろう。
※数量限定

見た目・味ともに、夏の食事を楽しみにさせてくれる「透明醤油」。ぜひこの機会にチェックして、本日紹介した透明メニューにも挑戦してみてほしい。