9日にかけ九州に接近か…『台風6号』進路から外れた東海地方にも影響じわり 鮮魚が“先週比で倍”の店も

『台風6号』は勢力を維持したまま9日にかけて九州に接近する見通しで、東海地方は接近を免れましたが、スーパーや沖縄料理店に影響が出ています。 気象庁は、8日午前にかけて九州南部や奄美地方で記録的な大雨をもたらす「線状降水帯」が発生する可能性があると予測し、7日に緊急会見で大雨災害への厳重な警戒を呼び掛けました。 台風6号の接近から免れた東海地方にも、じわじわと影響が出ていました。 愛知県江南市にある人気の激安スーパー「スーパーヤマト」。種類豊富な鮮魚でお客さんを魅了していますが、異変が起きていました。(リポート)「スーパーの魚売り場です。魚がすごく少ないような気がします」 普段は鮮魚がいっぱいに並んでいる棚には隙間が…。
九州に近付く台風の影響で西日本での水揚げが激減していて、店長代理の話では、九州で水揚げがなくなると全国の水揚げが3分の2になるといい、全国的に鮮魚の値段が高くなっているといいます。スーパーヤマト江南店の店長代理:「小型のアジなんですけど、先週20円が今週は50円ですね。ツバスは先週780円くらいだったのが今日は1500円」 仕入れ値も売り値も、ほとんどが先週の倍近くに。コストが嵩み、思うような仕入れができません。
客も、急な価格高騰にため息です。客:「ちょっと値段が高くなっているな。食べたいけど高いからさ、生魚はちょっとよけといて干し魚」別の客:「今日は本当に買うものがない。魚はちょっとやめて、肉を少し買っていこうかと」 店によると、お盆前の台風でここまで影響が出るのは珍しく、現場は困惑していて、今週一杯はこの状況が続きそうです。スーパーヤマト江南店の店長代理:「漁師も市場も僕たちも対策がとれていないので。干物とか冷凍の魚とかで多少カバーはしているんですけど」
代わりに肉や総菜の価格を下げる企業努力で、客に還元するとしています。 影響は、沖縄料理の店にも出ています。
Cafeゆんたくの店長:「開店休業状態ですね。うちは基本的に食材を沖縄から取り寄せているんですけど、入ってこない。空輸も船便も止まってしまっている状況なので」 野菜を除くほとんどの食材を沖縄から仕入れているという沖縄料理店「Cafeゆんたく」では、先週から食材が届かず、頭を悩ませています。 夏場に1年分の売り上げを稼ぐといい、今がまさに「書き入れ時」で、台風がようやく沖縄を抜け、巻き返しを図りたいところですが…。
Cafeゆんたくの店長:「沖縄の工場・業者さんの冷凍ストックが、停電で全部廃棄処分状態みたいで。パソコンのデータとかも消えてしまっているので、うちが何を発注したかが向こうの端末で分からない状況」 先週発生した大規模な停電の影響で、冷凍保存していた食材は軒並み廃棄処分になった上、発注記録も消えてしまって流通の混乱は続き、仕入れのメドは立ちません。Cafeゆんたくの店長:「なんとかストックでまわしているんですけど、かき氷とサーターアンダギーしか出せないですね。なんくるないさじゃないですけど、受け流すしかない」