台風6号 北上開始もノロノロ 九州など影響長く過去最大級の大雨の恐れ 警戒期間は

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Uターン台風6号は、進路を北よりに変えるも速度は依然として「ゆっくり」。あす8日遅くから九州南部に接近。九州では10日(木)にかけて3日間以上、大雨や暴風が続き、総雨量は1000ミリ近くになる恐れも。九州以外でも、西日本や東日本の太平洋側では、局地的に平年の8月ひと月分の雨量を大きく上回る記録的な大雨となりそうです。各地の警戒期間をまとめました。
台風6号 進路を北よりに変えノロノロ 影響長引く

台風6号は、7日15時現在、奄美市の東を北へゆっくり進んでいます。「ゆっくり」とは、時速9キロ以下のことで、ジョギング並みの速さです。奄美地方は風速25メートル以上の暴風域に入っていて、九州南部では風速15メートル以上の強風域に入っている所があります。きょう7日、大きく変わった点は、進路が「東より」から「北より」になった事。台風が予報円の中心を進むと、8日夜遅くから9日にかけて九州南部、9日から10日朝にかけて九州北部に最も接近する見込みです。台風6号の特徴は、「動きが遅いため、影響が長引く」こと。現在、九州の西の海上は海面水温が30℃くらいあるため、勢力を保ったまま北上する見込みです。また、動きが遅いため、九州などでは大雨・暴風・高波・高潮などの荒天が10日にかけて、3日間くらい続く見込みです。台風が上陸しなくても、九州では台風の右側の危険半円に入るため、トラックが横転するレベルの暴風が吹き荒れる危険なコースとなるため厳重な警戒が必要です。
九州 過去最大級の大雨の恐れ 台風から離れた地域も警戒

台風本体と周辺の雨雲の影響で、奄美地方と九州南部では、8日にかけて発達した雨雲が次々にかかる線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。この後、台風の北上に伴い、次第に台風本体の活発な雨雲が九州に流れ込み、鹿児島県や宮崎県など九州南部を中心に、総雨量が1000ミリ近くと過去最大級の記録的な大雨になる恐れがあります。また、九州以外でも、西日本や東日本の太平洋側では四国や紀伊半島など南東斜面を中心に局地的に雨雲が発達、10日にかけて平年の8月ひと月分の雨量を大きく上回る記録的な大雨となる恐れがあります。九州など、台風が接近するところはもちろん、台風から離れた地域でも今日中に早めの備えをお願いします。
各地の警戒期間

各地の警戒期間(警報級の大雨と暴風)です。・奄美地方は9日にかけて・九州南部は10日にかけて・九州北部は8日~10日にかけて・四国は8日~10日にかけて・中国地方は9日~10日にかけて近畿~関東甲信は、台風から離れていますが、台風周辺から湿った空気が流れ込むため大気の状態が不安定。局地的な激しい雨に注意・警戒が必要です。また、北海道や東北では前線の影響で8日にかけて局地的な大雨に注意して下さい。沖縄は大雨や暴風のピークは過ぎていますが、降り始めからの雨量が久米島や沖縄本島の名護市などで700ミリを超え、那覇市でも700ミリ近くと、8月平年の3倍以上の雨が降りました(那覇市の8月平年雨量:240.0ミリ)。雨が止んだあとも、引き続き、土砂災害などに警戒が必要です。
高波・高潮にも警戒

台風の接近に伴い、海上では高波や高潮に警戒が必要です。奄美地方では8日にかけて潮位が高くなる所があるでしょう。西日本では8日以降、潮位が高くなる所があるでしょう。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に注意してください。台風が近づくと波が高くなり、台風の中心付近では、波の高さが10メートルを超えることもあります。沿岸部では、大雨や暴風だけでなく、高波にも注意が必要です。台風が近づいている時に、絶対にやってはいけないことは、海に近づくことです。海の様子を見に行ったり、サーフィンや釣りを楽しんだりすることは、高波にさらわれる恐れがありますので、とても危険です。また、台風から離れていても、油断はできません。天気は穏やかなのに、台風から発生した「うねり」が届いて、急に高波が打ち寄せることもあります。夏の台風が原因となる場合、夏の土用のころから「うねり」が多くなることから「土用波」と呼ばれます。統計的には、100波にひとつ(目安は10分に1回くらい)は予報の高さの1.5倍、1000波にひとつ(目安は2時間に1回くらい)は、予報の高さの2倍の波がくるといわれています。波浪警報や波浪注意報が発表されている時には、むやみに海に近づかないでください。