東京23区の新築マンション「平均的な価格」は?

マーキュリーリアルテックイノベーターは8月3日、「首都圏の新築マンションの価格」に関する調査結果を発表した。調査は、同社提供の不動産マーケティングプラットフォーム「Realnet」により、東京23区における新築マンションの分譲価格を集計した。
○供給全体の1/4が1億円以上

東京23区の2022年1月以降の毎月の価格帯別の供給戸数をみると、1億円未満の価格帯では5000万円台、6000万円台、7000万円台の供給量が多く、これらで対象期間全体の供給の約45%を占める結果に。

一方、1億円~2億9999万円の住戸も全体の約20%を占めており、多くの月で供給戸数上位3レンジに含まれている。なお、1億円以上を全て合わせると供給全体の1/4を占めている。

続いて、価格帯別の平均面積をみると、4,000万円台以下の住戸は平均が50m2前後で、一般的にイメージするファミリータイプと比べると少し手狭。5,000万円台以上であれば平均で60m2前後の広さがあることから、一般的なファミリータイプは5,000万円台が最低価格ラインと言えそう。

また、価格中央値は6,000万円~8,000万円程度で推移しており、高額物件の供給比率が大きい月を除けば6,000万円台の月が多い傾向となっている。
○一部の高額物件が平均価格の上昇を牽引

東京都港区の三田ガーデンヒルズの初回分譲が行われた2023年2月は、平均価格1億8,868万円に対して価格中央値が9,299万円と、約2倍の差が生じている。

また、2月に東京23区で供給された全1,197戸中、三田ガーデンヒルズが321戸(全体の1/4)。三田ガーデンヒルズの2月分譲分の平均価格が4億7,015万円と高額であることが、平均価格を大きく押し上げられる要因に。

「価格が高騰して久しい不動産マーケットの中でも、特に価格の高騰が著しい都心部ではあるが、主に富裕層がターゲットとなる高額物件を特異値として除けば、「平均」と聞いて一般的にイメージする東京23区の平均“的”な価格は『6,000万円台~7,000万円台』、広さ『60m2前後のファミリータイプ』だと考えられる結果となった」と同社。