水不足で河川の水位も低下…水温上がり死んでしまう魚も 生態系への影響懸念【新潟・村上市】

猛暑に加え、水不足が続いている新潟県内。村上市では河川の水量が減少していて、今のところ飲み水や農業用水への影響は見られませんが、川魚など生態系への影響が懸念されています。

【記者リポート】
「村上市を流れる三面川。鮎釣りを楽しんでいる人の姿が多く見られます。一方で、連日続く水不足で河川の量は減少し、鮎釣りにも影響が出ています」

サケの遡上でも知られ、人気の鮎釣りスポットが点在する三面川。8月22日も県内・県外から多くの人が鮎釣りに訪れていましたが…

【阿賀野市から訪れた人】
「朝から来て2匹しか釣れない。普段だと10や20くらいだけど、全然釣れない。ずっと雨が降ってないからダメなんだね」

【東京から訪れた人】
「小さい魚は多いけど、大きい魚は深場に入って出てこない。水が多いと出てくるけど」

三面川周辺では8月8日から雨が降らず、河川の水量も減少。

地元の漁協などによりますと、例年この時期の水温は20℃前後ですが、今年は水不足で河川の水量が減った影響で、水温が25℃を超えているということで鮎にとっては厳しい環境になっています。

【管理者】
「高い水温だとぬるま湯みたいになっちゃって、水中の酸素が少ないので、動きが悪くなっている」

中には、水温が高すぎて死んでしまう鮎もいると言います。

【管理者】
「水の増えたり、減ったりに、なおかつ雨が降れば曇るから、晴れたり、曇ったり、雨が降ったり、そういうのが定期的にあれば」

一方、北陸地方整備局や地元自治体、電力会社などは22日、荒川の渇水に備えた情報連絡会を開きました。

荒川につながる大石ダムや横川ダムの貯水率にまだ余裕があるとして飲み水や農業取水などに大きな影響はありませんが、それでも水不足による懸念はぬぐえません。

【北陸地方整備局羽越河川国道事務所 佐藤利行 副所長】
「河川の水位が下がってしまって生態系に影響が出てくる可能性もあるので、そういうことがないように今後、皆さんと情報共有しながら、ある程度の水量・水位を確保していきたい」