日大、第三者委設置 アメフト部薬物事件の問題点検証へ…パワハラ行為でコーチ解任処分にしたことも明らかに

日本大は25日、アメリカンフットボール部員の薬物事件に関し、捜査機関への通報遅れといった対応の問題点や意思決定の過程などを検証する「第三者委員会」を24日付で、同部および他の競技部学生寮の管理体制や薬物乱用防止策を含めた再発防止等の検討を目的とする「再発防止策検討委員会」を23日付で、それぞれ設置したとホームページで公表した。
第三者委は弁護士3人で構成し、委員長には元名古屋高裁長官で、LIXILの社外取締役も務める綿引万里子弁護士が就任。再発防止策検討委の委員長には、益子俊志スポーツ科学部長を置いた。日大は「(第三者委からの)調査結果を踏まえ、再発防止策と管理運営体制の再構築を含む改善計画を策定する」としている。
文部科学省は、昨年11月に部員が薬物使用を申告したのに大学側が警察へ相談しなかったことや、今年7月に寮で大麻のような不審物が見つかった際に警察や理事長へ連絡が遅れたことなどを問題視。第三者委での検証を求め、来月15日までに報告するよう要請している。
また日大は、第三者委の設置を前に、部員に対するパワハラ行為についての調査の結果、アメフト部のコーチを22日付で解任処分にしたことも明らかにした。同コーチは7月27日付で日大から無期限指導停止処分を科されていた。大学側は調査結果を基に、改めて処分内容を検討するとしていた。