2023年2月、回転寿司チェーン店『スシロー』の店内で撮影された複数のイタズラ動画がSNS上で拡散されました。
イタズラの内容は、醤油さしをなめたり、甘だれに醤油を流し込んだりなど、衛生的に問題があるだけでなく、ほかの利用客にとって不快な内容です。
これらの動画に対し、同社は「警察に相談済みであり、刑事・民事の両面で毅然とした対応を行う」と発表しました。
客の『不衛生行為』にスシローが声明を公開 「応援します」「本当に信じられない」
一方、SNS上では、イタズラに対する批難の声がやんでいません。
中には、動画投稿者の身元を特定したり、通うとされる学校にクレームの電話をしたりするなど、いわゆる過激な『私刑』が行われています。
同月10日、こういった行為に対し『スシロー』は、同社のウェブサイトに次のようなお願いを掲示しました。
株式会社あきんどスシロー(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:新居 耕平)が運営するスシローの店舗における迷惑行為につきまして、たくさんのご支援や応援のメッセージをいただきましてありがとうございます。
また、お客さまからのご相談窓口にも、同様の事案の動画をお知らせいただき、改めて迷惑行為に対する対策の重要性を認識しております。
当社としましては、健全にご利用いただいているお客さまにご迷惑がかかる行為や、食の安全と安心を脅かす行為につきましては、今後も絶対にあってはならないと捉えており、刑事・民事の両面から毅然とした対応を行って参ります。
従いまして、既に発覚している一連の事象に関係する方々への直接的な危害となるような言動はお控えていただくよう伏してお願い申し上げます。
スシロー ーより引用
同社は、イタズラ動画の投稿者や、それに関係する人々への直接的な危害となるような言動を控えるよう呼び掛けたのです。
この呼びかけに、ネットからは共感の声などが相次いでいます。
・イタズラが不快だったことには、心の底から共感する。でも、投稿者の通う学校にクレームの電話を入れるのは間違いじゃない?
・迷惑行為は許せないけれど、投稿者の写真や住所など、プライバシーを晒す行為はやるべきではないよ。
・投稿者にはしかるべき罰を受けてほしい。ただ、無関係な人々からの攻撃がすごくて「代償が大きすぎるなあ」とも感じるよ。
・今回の件で、SNSの怖さが子供たちにしっかりと伝わってほしいし、イタズラは笑えない、むしろ恐ろしいことを学んでほしい。
ネット上で他人のプライバシーを晒すことは、いうまでもなく行ってはいけません。
ニュースに対して過激になりすぎず、公的機関が下す判断を静かに見守る姿勢が必要でしょう。
[文・構成/grape編集部]