沖縄・与那国島に避難シェルター検討 政府、町議ら要請に前向きな姿勢

[考 南西「有事」]
【東京】沖縄県与那国町議会(崎元俊男議長)の議員団が9日、松野博一官房長官や浜田靖一防衛相と防衛省などで面会し、有事に住民が避難できるシェルターの早期設置を求める意見書を手渡した。非公開の面会後、取材に応じた嵩西茂則町議によると、松野氏は「地下施設がなければ、それなりの施設が必要だ」との見解を示したという。
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嵩西氏は記者団に「町民が非常に不安を抱いている」とし、「シェルターは与那国に最優先で建設していただきたい」と求めた。
町議会は昨年12月、シェルター設置に関する意見書を賛成多数で可決した。
中国軍が軍事演習で与那国に近い日本の排他的経済水域(EEZ)内にミサイルを着弾させたことなどを踏まえ「米中の軍事バランスが変化する中、台湾有事が懸念される」と指摘。
有事の際、台湾に近接する与那国では「町民の生命と安全が脅かされる」との懸念を示し、「一刻も早い避難シェルター設置を切望する」と強調している。(東京報道部・新垣卓也)