ZOZOマリン球場修繕に1億5千万円 千葉市補正予算案 人工乳房などがん患者支援も拡充

千葉市の神谷俊一市長は1日の定例記者会見で、老朽化が進むZOZOマリンスタジアム(美浜区)の修繕工事費1億5400万円などを計上した一般会計補正予算案を発表した。がん患者支援を拡充し、医療用ウィッグや胸部補正具などの購入費用を全額補助する事業費837万円も盛り込んだ。6日開会の定例市議会に提出する。
ZOZOマリンは建設から30年以上が経過し老朽化が課題。市公園管理課によると、潮風の影響などで屋根裏側の鉄骨が腐食。放置すると鉄骨が落下する恐れもあるため、今季のプロ野球のオフシーズン(12月~来年2月ごろ)に海側の特に劣化が進んでいる部分の塗装を塗り直す。
同スタジアムを巡って市は、今後の方向性を整理した「あり方検討基礎調査」の結果を7月に公表し、来年度中に結論を出すとしていた。神谷市長は「次期スタジアムは供用開始まで10年はかかる見込み。その間、現スタジアムを安全に使っていただくために必要な修繕だ」と理解を求めた。
がん患者向けの支援は拡充する。市では2021年度から外見の変化による苦痛を軽減しようと、医療用ウィッグ購入費の助成を開始。購入費の半額(上限3万円)を補助していた。
本年度は、ウィッグのほか、乳がん患者らが利用する胸部補正具や、エピテーゼと呼ばれる体表面に貼り付けるシリコン製の人工乳房なども補助対象となる。いずれも全額補助で、ウィッグ購入費の上限は5万円に上げた。胸部補正具は2万円、エピテーゼは5万円を上限に助成する。