ニシキゴイ生産者 水不足で「井戸水が出ない…」 越冬するための“池あげ”に影響も【新潟・長岡市】

ニシキゴイの生産者も雨を期待しています。新潟県長岡市山古志地区の生産者は水不足により井戸水が出なくなり、10月の「池あげ」への影響も心配していました。

曇り空が続いた9月5日の長岡市山古志地区。

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「毎日、毎日、水がちょっとずつ少なくなっているから」

かんの養鯉場の平沢和寛さんに養鯉池を案内してもらうと…

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「奥の池の水を全部手前に送った」

水不足で養鯉池の水位が大幅に下がったため、隣接する3つの池のうち、1つにポンプで水を集め、コイも集約する対応をとっていました。

平沢さんは山古志地区で約80の養鯉池を持っていますが、その一部でこの夏、池の中の酸素不足により約100匹のコイが死んでしまったということです。

そして、水がなくなった池にはいくつものひび割れが。

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「何カ所もあるので、自分たちでやりきれない。重機屋さんに頼んだ池もある」

Q.自己負担も増える?
「そうですね。しょうがない。これだけ降らなければ」

山古志地区では10月、冬を越すために養鯉池のコイを引き上げる「池あげ」の作業が本格化しますが、水不足によって新たな懸念も。

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「ここに今度、水を張るが、いま井戸水は全くない。ここに張る井戸水はない」

越冬ハウスのプールに使用する井戸水が出なくなっていると言います。

平沢さんが管理する越冬ハウスは6カ所あり、池上げの際は合わせて数百トンの水が必要になりますが…

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「9月の半ばすぎから今年の稚魚を上げていきたいけど、水がたまらないことには上げられない」

雨を待ちわびる中、5日午前。待望の雨が降ったものの、3分ほどでやんでしまいました。

【平沢さんの父・弘志さん】
「恵みの雨。もう少し降ったほうがいいね」

6日は雨の予報ですが…

【かんの養鯉場 平沢和寛さん】
「あまり大雨にならないで、土にしみこむような雨が降ってくれることを祈っている」

ニシキゴイの生産者も気を揉む毎日が続いています。