ポプラ社は9月5日、「有老協・シルバー川柳」の入選作品を発表した。23回目となる今回は、「異次元」「闇バイト」「AI」などニュースや情報番組に頻繁に登場するキーワードを詠んだ作品が多く寄せられ、応募総数1万1,083句から21作品が選ばれた。
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第23回「有老協・シルバー川柳」の入選作品には、今回新設された「有老協賞」1点を含む全21作品が選ばれた。応募者の年齢は最高が108歳、最年少は11歳で、平均年齢は66歳。応募総数は1万1,083作品。
「棋士よりも 菓子が気になる 名人戦」……カジ(東京都、76歳、男性)
「脱マスク よけい分からぬ 誰だっけ」……竹内照美(広島県、67歳、女性)
「自己紹介 名前、出身 趣味、持病」……ナッケウ(京都府、61歳、男性)
「5時起床 7時散歩で 9時昼寝」……バンクマ(茨城県、66歳、男性)
「痛いのは こことあそこと あら全部」……けんちゃん(岐阜県、59歳、女性)
「免許より 夫返納 したい妻」……ハルル(東京都、70歳、女性)
「同窓会 アルバム持参で 顔認証」……シルバーマン(滋賀県、70歳、男性)
「どうしよう 昔のことも 忘れてる」……クルミ(大阪府、75歳、女性)
「髪の毛が 許可なくどんどん 離脱する」……若松智美(神奈川県、52歳、女性)
「宿題を 孫に頼まれ 闇バイト」……天和(群馬県、65歳、男性)
「翔平か 朗希にしよう 孫の名は」……あおちゃん(東京都、50歳、女性)
「断捨離の リストに載せるな 俺の名を」……小林晃博(長野県、69歳、男性)
「そう言えば 妻も何度も 変異した」……ぽん太(兵庫県、66歳、男性)
「どの顔も 詐欺師に見える インターフォン」……井原理美子(東京都、71歳、女性)
「古稀過ぎて トイレの回数 異次元へ」…… 染川染幸(岐阜県、71歳、男性)
「最近は 神も仏も そばにいる」……おたふくまめ(神奈川県、60歳、女性)
「AIに 冥途の行き方 聞いてみる」……安藤一明(長野県、38歳、男性)
「国葬は しなくていいと 遺書に書く」……すぎやん(愛知県、65歳、男性)
「樹木葬 スギとヒノキは 避けてくれ」……相野正(大阪府、73歳、男性)
「サウナ ととのうはずが 脈乱れ」……福永敬子(北海道、56歳、女性)
※順不同、敬称略
○老協賞
「リハビリに ビリは嫌よと 精を出し」……青木知子(東京都、92歳、女性)
なお、今回の入選作品の発表と同時に、ポプラ社はシリーズ累計99万部超えの「シルバー川柳13 妻の名を呼んだつもりがネコが来た」を発売。加齢も、夫婦のギクシャクも、すべて笑いとユーモアでふっとばすべく、シニア世代を中心とした、まさに人生の達人たちによる川柳傑作選となっている。価格は税抜き1,100円。