食中毒は真夏よりも9~10月が危険 冷凍食品を保冷材代わりに入れるのは?専門家に聞いてみた

青森県の弁当製造会社「吉田屋」が作った弁当を食べて、体調不良を訴える人が全国で相次いでいます。中には「ごはんが糸を引く」との苦情も寄せられていました。
食中毒は真夏よりも9~10月が危険 冷凍食品を保冷材代わりに…の画像はこちら >>
波紋は全国に広がり、三重県のスーパーマーケットでも「吉田屋」の弁当を食べた人が体調不良に。「ぎゅーとら」によりますと9月16日、県内28の店舗で開催した「北海道フェア」で、吉田屋の「しっとりうにと大玉ほたて弁当」を計174個販売したということです。
CBC
このうち、伊勢市内の店舗で16日に購入して食べた女性客が下痢などの体調不良となり、保健所と店に連絡。女性は入院などはせず、体調も回復に向かっているということです。店は、女性に謝罪するとともに商品の代金を返金。残る購入者についても同様の対応を進めるとしています。三重県によりますと、県内での報告は今のところ、この女性1人だけだということで、食中毒かどうかなど現在詳しい検査を進めているということです。
CBC
また、愛知県内ではスーパーの「フードマーケットマム」の豊橋市と豊川市にある2店舗で「吉田屋」の弁当が販売されていたことがわかりました。
CBC
愛知県によりますと、今のところ体調不良を訴える人はいないということですが、県は「該当する弁当を食べて体調に異変を感じた人は、近くの保健所に連絡してほしい」と呼びかけています。
CBC
厚生労働省が集計したデータによりますと、食中毒は年間を通して起きています。そして真夏の7月や8月よりも、暑さが和らぐ9月から10月にかけて発生件数が増えていることがわかります。いったい、なぜなのでしょうか?
(名古屋市保健所 食品衛生課 中居慎吾さん)「夏場から少し気温が下がってきたところで温度管理が不十分になると、細菌性の食中毒が起きやすくなる原因の1つではないか」これから秋の行楽シーズンに入ります。弁当を食べて体調不良になっちゃった…とならないよう気をつけるべきことを保健所で伺いました。(名古屋市保健所 食品衛生課 中居慎吾さん)「温度管理を徹底する。しっかり保冷するものは、冷蔵庫で10℃以下で保存する。作り終わって保存するものに関して言えば、きちんと放冷してから温度を下げて冷蔵庫で保管する」真夏に限らず今後も気をつけるべきポイントは「細菌を増やさない」こと。気温が下がってきても、油断禁物。
CBC
街で伺った皆さんの食中毒対策は?(女性)「まな板とかは毎回熱湯消毒してるので」「(弁当に)生ものは入れないということにしてます」中には、こんな方法を実践している人が…。(女性)「(弁当に)冷凍食品をいっぱい入れて」「冷凍食品を保冷剤代わりに入れる」果たして、この方法は理にかなっているのでしょうか?
CBC
(名古屋市保健所 食品衛生課 中居慎吾さん)「冷凍食品は食品なので、保冷を目的としたものではないので。保冷剤として使うのは良いとは言えない」食品は温度が上がりやすく、保冷目的では使わないでほしいとのことでした。