古本屋で発見した『こち亀』作者名に衝撃走る 「知らなかった…」とネット民驚愕

「こち亀」の愛称でお馴染みの漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』といえば、幅広い年代の読者に愛されている国民的漫画のひとつ。
なおX(旧・ツイッター)上では、中古書店にて発見された同作コミックスの「作者名」に、驚きの声が寄せられているのをご存知だろうか。
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今回注目したいのは、Xユーザー「たころん先生」さんが投稿した1件のポスト。
「これヤバいやつ」とだけ綴られた投稿には中古書店でよく見られる、複数巻「セット売り」の形態をとった『こち亀』コミックスの画像が添えられている。
古本屋で発見した『こち亀』作者名に衝撃走る 「知らなかった……の画像はこちら >>
これらのコミックスは、1~6巻の6冊で計8,800円とかなり高額な上に、作者名の箇所には「山止たつひこ」なる、見覚えのない名前が表記されていたのだ。
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『こち亀』は秋本治氏による作品。前出の光景を見て、頭が混乱してしまった人も少なくないのではないだろうか。
同ポストは投稿から3日足らずで8,000件以上ものリポストを記録し、他のXユーザーからは「作者が違う…?」「何これ、知らない」「ん? どゆこと?」など、混乱の声が続出。

だが、一方で「めちゃくちゃレアじゃないですか!」「すごい、山止版は初めて見た」など、感動した様子のリプライも少なからず寄せられていたのだった。果たしてこちらは、どういうことかというと…。
じつは『こち亀』の連載開始当初、秋本氏は「山止たつひこ」なるペンネームを使用していたのだ。こちらは漫画家・山上たつひこ氏のペンネームを意識し、パロディしたものとして、ファンの間では有名な話である。

1976年(昭和51年)に『週刊少年ジャンプ』にて『こち亀』が連載スタートとなる2年前、山上氏は『週刊少年チャンピオン』にて、漫画『がきデカ』の連載を開始しており、「主人公が警察官」という要素も共通している。
そして時は流れ、『こち亀』の連載100回突破を機に、お馴染みの「秋本治」にペンネームが変更された…というワケだ。その後は既刊コミックスも全て「秋本治」名義となり、「山止たつひこ」名義のコミックスは言うまでもなく、かなりのレアアイテムである。
ポスト投稿主「たころん先生」さんが購入したこれらのコミックスは「初版」で、本人も非常に感動したとのこと。「あるところにはあるんだ」「これはもう、二度と見られない」と感じ、後悔したくない一心で即座に購入を決意したのだ。なお、他のXユーザーからは「この値段なら安い」といった声も寄せられている。
そこで今回は「山止たつひこ」名義の希少度や流通事情について、これらのコミックスが発見された大阪府泉佐野市の「絶版漫画専門店オケフサ」に取材を打診することに。しかし残念ながら、回答は得られなかった。

中古書店で『こち亀』コミックスを発見した際は、ぜひ「作者名」にも注目してほしい。
これヤバいやつ pic.twitter.com/TzXFFBN5AM
たころん先生 (@takoron_sensei) September 23, 2023
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。