頼まれて事実婚の女性を殺害し母親の遺体とともに火をつけた男 36リットルの灯油をまいて「計画的犯行」懲役7年求刑

ことし2月、愛知県愛西市で事実婚関係にあった女性の依頼を受けて殺害し、自宅に放火するなどした罪に問われている男の裁判で、検察側は男に懲役7年を求刑しました。
頼まれて事実婚の女性を殺害し母親の遺体とともに火をつけた男 …の画像はこちら >>
起訴状などによりますと、住居不定・無職の小塚勝也被告64歳はことし2月、当時住んでいた愛西市の住宅で、事実婚関係にあった植手敬子さん当時54歳から頼まれて包丁で胸を刺して殺害したあと、家に火を放ち、すでに死亡していた植手さんの母親の純子さん当時83歳の遺体を損壊した嘱託殺人や死体損壊などの罪に問われています。
CBC
これまでの裁判で小塚被告は起訴内容を認め、検察側は小塚被告と敬子さんが母・純子さんの年金を頼って生活し、純子さんが亡くなったことで犯行に至ったと指摘していました。29日、名古屋地裁で開かれた裁判で、検察側は。「被告の身勝手な考えによるもので、心中事案の中でも限界まで追い詰められて犯行を決意したような事案とは明らかに異なる。消火活動を遅らせるため近隣の消火用ホースを回収したり、36リットルの灯油をまいて火をつけるなど計画的で非常に危険な犯行。検察官の反対質問の大部分に対して黙秘し、自己に有利な話だけをしている被告人の供述は信用に値せず、真摯に反省しているとも認められない」として懲役7年を求刑しました。
CBC
一方、弁護側は「純子さんが亡くなって、生活のめどが立たず、絶望して心中を決意した」などとして情状酌量を求めました。裁判長から「最後に述べておきたいことはありますか?」と問われると、小塚被告は大きな声で「はい」と返事をして、弁護側、傍聴席、検察側にそれぞれ深く一礼し、話し始めました。
CBC
(小塚被告)「『一期一会』。この言霊を心に秘して敬愛を育み生かさせていただきます。皆々様におきましてはご自愛いただけたら幸いです。ご静聴ありがとうございました」話し終えると裁判長らに深く頭を下げました。判決は11月10日に言い渡されます。
CBC