水難救助訓練中に隊員が溺死… 消防に事故原因など説明求める方針「大変重い事案」【新潟・柏崎市】

10月、新潟県柏崎市の海水浴場で訓練中の消防隊員1人が死亡した事故を受け、柏崎市の総務常任委員会は30日、委員会を開き、消防本部に対し、事故原因や再発防止策の説明を求める方針を決めました。

【記者リポート】
「柏崎市の番神海水浴場。消防本部による訓練は、波消しブロックと波消しブロックの間にある一帯で行われていて、こちらから見る限りでは、波は穏やかな印象です」

10月13日、柏崎市の番神海水浴場で柏崎消防署の消防士・入澤武弘さん(26)が水難救助訓練中に溺れ、死亡した事故。

入澤さんは当時、ほかの隊員3人とともに酸素ボンベなどを装着し、潜水訓練を行っていましたが、訓練開始から30分ほど経ったところで姿が見えなくなり、その後、水中で溺れた状態で発見されました。

その後の関係者への取材で、入澤さんの死因が溺死だったことが新たに分かりました。

事故はなぜ起きたのか、30日に開かれた柏崎市の総務常任委員会では…

【委員】
「事の経緯、10月13日に何が行われたという事実関係も入れていただきたい」

【委員】
「時系列が全く見えてこない。そういった資料等はご用意いただけるものなのでしょうか」

事故の原因や消防が考える再発防止策について調査する必要があるとして、11月8日に消防本部の関係者を委員会に招いて、事故に対する調査を実施することを決めました。

【総務常任委員会 佐藤正典 委員長】
「勤務中の事故が原因で亡くなるといった、大変重い事案だというふうに市議会としても受け止めている。本来、安全に行われるべき訓練中にそういった事故が起きたことの原因は何なのか、どういった事象が起きたのかについては、率直に説明いただきたい」

また、警察は業務上過失致死の疑いも視野に柏崎市消防本部を家宅捜索し、訓練に関係する書類を押収。安全管理体制などに問題がなかったか捜査しています。