愛知県豊明市の藤田医科大学で11日、国産初の手術支援ロボット「hinotori」を使った遠隔手術の実証実験が行われました。
手術では、ロボットの4本の腕が細かく動いて「模擬内臓」で再現した胃がんを切除しました。ロボットを自在に動かしているのは、約5000キロ離れたシンガポールにいる医師です。
操作に生じるタイムラグはわずか約0.1秒で、実験に参加したロボット手術の第一人者・宇山一朗教授によると、手術にはほとんど支障がないということです。
藤田医科大学の宇山一朗教授:
「0.1秒くらいの遅延を生んで、最初は少し遅延を感じるんですが、10分弱くらいですかね、その中で慣れていきますので。今日の実証実験の範囲では、特に大きな問題は感じなかった」
遠隔手術は、災害が発生した時や、医療が発達していない国の患者の治療にも活用が期待されています。
藤田医科大学は「遠隔での手術指導などに活用しながら、将来的な実用化を目指したい」としています。