細田博之衆院議長、「どうしてセクハラ議長と言われなければいけないのか」衆院議長退任発表も疑惑追及にイラッ

細田博之衆院議長(79)が13日、衆院議長公邸で記者会見を行い「議長を退任させていただきたい。議会運営の停滞を避けなければならない」と議長辞任を正式表明した。19日に辞任願を提出する。
細田氏は歩くのがやっとの様子でSPが寄り添う形で着席。辞任の理由については「7月に脳梗塞(こうそく)の症状が出たこと」「ぼうこう内出血が発生したこと」などを挙げた。
昨年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点を指摘されて以降、文書を公表しただけで、会見など公の場での説明を避けてきた。記者から教団に関する質問が相次いだが「特別な関係はない。問題があるとおっしゃる方がおられるが、そんな問題はない」と関係を否定。文化庁による教団の解散命令請求については「政府がやったことは正しい」とした。複数の女性記者へのセクハラ疑惑に関しては「単なるうわさ。実際の証言もない。どうしてセクハラ議長と言われなければならないのか」といらだちをあらわにした。
自民出身で島根1区選出の細田氏は今後も議員活動は継続し、次期衆院選出馬の意向を示した。声が小さく不明瞭で、健康面の不安がうかがえたが「議長職は続けられないのに、なぜ国会議員は続けられるのか」との質問には「私以外にできない仕事もあると自負している」と話した。
衆院記者クラブなど約40人に制限され、フリージャーナリストの参加は原則不可の異例の会見となった。当初の30分の予定から延長したが、質問が続く中「全て今日で解決というわけにはいかない。あくまで辞任会見」と50分あまりで自ら打ち切った。(坂口 愛澄)