装い新た、テーマは熱帯雨林 老朽の科学館、大規模改修へ 来年1月末に休館 25年春再開 生物多様性学ぶ場に 千葉市動物公園

千葉市動物公園(同市若葉区)は、園内の学習展示施設「動物科学館」を大規模改修し、熱帯雨林をテーマに生物多様性や絶滅危惧種を学べる展示にリニューアルすると発表した。集客力向上などを掲げ2014年から取り組むリスタート構想の一環で、25年春に再オープン予定。事業費は約5億8700万円で、工事に伴い同館は来年1月31日から休館する。
1985年の開園時からある同館は、パネルやジオラマを使った展示のほか、アルマジロやナマケモノ、鳥類なども飼育する屋内施設。ただ同公園によると、開園以来、大規模改修を行っておらず、老朽化で展示の半数以上が壊れていた上、内容も最新の科学情報に更新されていなかった。
新施設は、熱帯雨林の実物大ジオラマや解説動画を用い、熱帯雨林の役割や人間との関わり、破壊の現状などを学べる展示となる。さらに、これまで低年齢の子ども向けだった解説もより専門性を高め、大人も踏み込んで学べる内容に刷新するという。
エントランスホールは「ボルネオの熱帯雨林」をテーマにジオラマで生態系を再現。休息スペースも新設する。親子連れらが多く来館することを見越し、2階には男性が入室できるファミリー授乳室も備えるとした。
同館の担当者は「熱帯雨林は生物多様性の宝庫。子どもから大人まで学んでもらえる施設にしたい」と期待している。