北陸 27日(金)を中心に大気不安定 竜巻などの激しい突風、…の画像はこちら >>
北陸地方は、今夜遅くから28日(土)にかけて、上空に寒気が流れ込んで大気の状態が非常に不安定となるでしょう。日本海の海面水温は依然として平年より高く、発達した雨雲が発生しやすいでしょう。落雷や竜巻などの激しい突風、ひょう、急な強い雨に注意してください。11月にかけて気温は平年より高い傾向ですが、日本海の海面水温の高い状態は続くと見られるため、一時的にでも寒気が入ると大気の状態が不安定となります。油断せず、常に最新の情報をご確認ください。
上空に寒気が南下、27日(金)午後から28日(土)朝を中心に大気の状態非常に不安定
26日(木)~27日(金)にかけて、日本海を寒冷前線や寒冷前線につながる気圧の谷が南下するでしょう。27日(金)朝には日本海で低気圧が発生し、北陸の沿岸を進む見込みです。26日夜遅くには北陸地方の上空約5500メートル付近でマイナス20度以下の寒気が流れ込み、大気の状態が不安定になるでしょう。また、上空1500メートル付近(大気の比較的低い層)には、低気圧や気圧の谷に向かって比較的暖かく湿った空気が入ります。さらに、北陸の沿岸の海面水温は22度以上となっています。「下層に暖かい空気+上空に冷たい空気」という構造となり、大気の状態が非常に不安定になります。低気圧や気圧の谷が通過する27日(金)午後から28日(土)朝は特に大気の状態が不安定となります。日本海の海上で発達した積乱雲が発生しやすい状態となるため、落雷や竜巻などの激しい突風、局地的な短時間強雨に注意が必要です。また、ひょうの降るおそれもあるので、農作物の管理に注意して下さい。
竜巻の発生リスクあり 前兆現象を見た場合は速やかに頑丈な建物か地下に避難を
日本海の海面水温が依然として高い影響で、寒気が入るタイミングではより大気の状態が不安定となりやすく、竜巻の発生元である発達した積乱雲が海上で発生しやすいでしょう。既に今年は富山県黒部市生地で10月5日(木)と10月21日(土)に立て続けに竜巻と見られる突風による被害が発生し、新潟県聖籠町や新発田市でも竜巻と見られる突風被害が出ています。竜巻は発達した積乱雲によりもたらされるため、夏のゲリラ豪雨の時と同じような前兆現象があります。この時期の北陸地方では、海上で漏斗雲が見られることも多くなっていますが、そのような現象を見た場合はすぐに頑丈な建物の中や地下に避難することが鉄則です。遠くに見えてもすぐに接近してくる恐れがあるため、注意が速やかに避難することが必要です。
最新の1か月予報 気温は平年より高い傾向も、一時的な寒気の南下に注意
26日(木)発表の最新の1か月予報では、11月にかけて寒気の影響を受けにくく、気温は平年より高い傾向となっています。特に11月上旬までは気温が平年よりかなり高くなる可能性があり、11月1日以降を対象に高温に関する早期天候情報も出ています。一方、11月中旬以降は冬型の気圧配置となる日も出てくるようになり、短期的には北からの寒気の影響を受ける時期もありそうです。日本海の海面水温は平年より高い状態が続くと見られるため、「一時的」かつ「平年より少し強い程度」の寒気でも、大気の状態が不安定になって、竜巻などの激しい突風や落雷、短時間強雨などのリスクがあります。標高の高い峠などは、突然の積雪となることも考えられます。気温が高い傾向の予報に油断せず、常に最新の情報を確認して行動計画を立ててください。