裁判官に「渡邊真衣で~す」“頂き女子りりちゃん”と称し詐欺の手助けした罪に問われた女 起訴内容認める

11月2日、男性の心を弄んで多額の現金をだまし取る「詐欺マニュアル」を販売していた女が、男性2人から現金約1000万円を騙し取るのを手助けした罪に問われた裁判の初公判が行われました。

「魔法少女」を名乗り、カメラにポーズを決めていた金髪の女は、伸びた黒髪にメガネをかけ、別人のような姿で法廷に現れました。

自らを「頂き女子りりちゃん」と称していた渡邊真衣被告(25)。名古屋市の女子大学生の被告(20)が、男性2人から現金あわせて1065万円をだまし取った事件で詐欺の手助けをした罪に問われ、2日の裁判にかけられました。

その手助けとは「詐欺マニュアル」の販売です。

<マニュアルの内容>
「魔法とはお金に困っていることを伝える言葉です」

渡邊被告が作成したマニュアル。その中で、ターゲットとなる男性=「おぢ」とのメッセージのやりとりで恋愛感情を巧みに揺さぶり、困っているフリをして金をだまし取る方法を、事細かに記していました。

2日午後2時半すぎ、名古屋地裁には83の傍聴席を求め100人以上が列をなした、注目の初公判。裁判の冒頭、裁判官から名前などの確認を求められた渡邊被告は…。

<裁判官>
「名前は?」

<渡邊被告>
「渡邊真衣で~す」

<裁判官>
「今、決まった住所はありますか?」

<渡邊被告>
「ないで~す」

<裁判官>
「仕事はしていますか?」

<渡邊被告>
「していないで~す」

そして、起訴内容について間違いがないか問われると…。

<渡邊被告>
「いや、ないです」

と、はっきりとした声で起訴内容を認めました。

検察側は冒頭陳述で、「風俗店で稼いではホストに金をつぎ込んでいた被告は、男性客の心を満たすと金をだまし取れると知った」などと指摘。

「そのことを『頂き女子』と呼ぶようになり、詳細な方法をSNSで販売するようになった」と、マニュアルを作るようになった経緯を説明しました。

開廷から10分ほどで前髪を触り始めるなど、裁判に集中していないような仕草を見せていた渡邊被告。

12月の裁判では、自身が50歳の男性から現金およそ3800万円をだまし取った罪について審理される予定です。