「臭いですぐ分かった」葬儀場だった建物で棺から2人の遺体 知っていた経営者と現場に運んだ業者の主張とは

愛知県岡崎市の葬儀場だった建物から11月1日、2人の遺体が見つかった問題で、葬儀場の経営者と遺体を運んだ業者が経緯について話しました。 岡崎市の国道沿いにある、誰もいない元葬儀場。「やすらぎ葬祭」と書かれた看板の下には、掲示板だったのか、雑然と置かれています。
<110番通報>「出入口のドアが開いている建物がある」 11月1日、通報を受けた警察官が葬儀場だった建物の中で見つけたのは「2つの棺」。中に入っていたのは2人の遺体でした。 1人は60代から70代くらいの男性が腐乱した状態で、もうひとりも成人で、いずれも身寄りがわからないといいます。
市内の中心部からほど近い国道沿いにあるこの元葬儀場は、1年半ほど前に営業を終えていたと見られます。近所の人:「全然手入れが行き届いていないし、とても営業しているようには見えなかったです」別の人:「1年以上前にはやめていた気がしますけど。ちょっと気持ち悪いですよね」 なぜ葬儀場だった建物に、腐乱していた遺体があったのでしょうか。この葬儀場を経営していた男性は10月30日、この現場を訪れていたといいます。
葬儀場の経営者:「棺が置いてあったから、これは遺体が入っているなとすぐわかったよ。(Q.遺体は2体見つかったが?)そうそう、2体あった。(Q.棺の中の遺体も見た?)臭いがするもんで、すぐわかるじゃん。(Q.通報はしない?)そんなことは…ずっとそういうことやっていたもんで」 建物内に遺体があったものの、男性は警察に通報していないと話しました。葬儀場の経営者:「行政から預かっておるものだなとわかっていたから、何とも思わんわけ。行政からご遺体をお預かりして、安くね、身元不明の。だから身元がわかるまでお預かりして」 一般的に身元がわからなかったり、身寄りがなかったりする遺体は、市町村から葬儀会社へ安置を依頼しますが、葬儀会社で収容できない時などは、遺体を運ぶ業者が預かっていたといいます。
しかし…。葬儀場の経営者:「ご遺体を自分が預かって置く所がないから、業者が知っている所の、カギをかけてないから、あそこへ勝手に置いておいたわけだ」 業者が引き取り手のない遺体を無断で葬儀場に置いていったと話す、所有者の男性。また遺体を運んだ業者は、東海テレビの取材に対し「5、6年前から行政に頼まれた遺体を置いていた。他の葬儀場にも置いていたが、ほぼ閉鎖してしまったので、ここしかなかった」などと話しました。
岡崎市は「今回の業者に遺体の引き取りを依頼したことはない」としていて、警察が親族の確認を進めています。