岐阜県岐阜市の繁華街、柳ケ瀬の「ロイヤル劇場」は、全国でも珍しい「35ミリフィルム専門」の映画館です。フィルム上映を残したいと2023年10月29日、俳優の大森南朋さんを招いてトークショーが開かれました。 岐阜市・柳ケ瀬商店街の「ロイヤル劇場」は、1977年に開館したレトロな映画館です。10月29日に開かれたイベントでは、客席が久しぶりに一杯になりました。
上映されたのは90年代の名作『トレインスポッティング』です。映写室には、映写機がカタカタと回る音が響いています。 最近の映画は、デジタルの映像データを各映画館に配信して上映するのが主流ですが、ロイヤル劇場は全国でも極めて珍しい「35ミリフィルム専門」の映画館です。
昭和の名作の上映に特化して全国から注目されていましたが、設備の老朽化やコロナ禍などが原因で存続の危機に直面しています。 そこで10月29日、特別なトークショーが開かれました。企画したのは、映画監督で俳優の須藤蓮さん(27)です。
須藤さんの呼びかけで、俳優の大森南朋さん(51)が駆け付けました。大森南朋さん:「若い俳優・監督が頑張ってるとか、そういうのなんか良いじゃないですか。古い劇場が頑張ってこうやって動いてるというのも。僕みたいな者が少しでも力になればと思いまして」
須藤蓮さん:「フィルムだったからか、当時の熱狂みたいなものがスクリーンからはみ出してきている気がして、それがすごい今日しびれましたね」大森さん:「フィルムやっぱよかったね。生々しく見えるっていうか、音が良かった。スピーカー見ちゃったもん。『あ~こっから出しているんだ』って」 200人以上集まった観客を前に、フィルム上映の魅力を語りました。
男性客:「フィルムだと人が作っているんだなという感じがすごく伝わってきて、映画というものはちゃんと人がたくさん携わって作っているんだなと感じられていいなと思いました」女性客:「この雰囲気が大好きだから、あと照明とかそこの売店の雰囲気とか。なくしてほしくない」大森さん:「音の感じとかフィルムの感じとか懐かしかったし、こういう劇場で映画見るの楽しかったです」 懐かしいフィルムの文化を次の世代に伝えるため、ロイヤル劇場はクラウドファンディングで支援を呼びかけています。