昨季新潟県内で相次いで発生した“鳥インフルエンザ”のその後…現状の対策は“ため池の水抜き”

去年11月から今年3月にかけて、新潟県内の養鶏場で発生した鳥インフルエンザ。県が協力を呼びかけている対策などを取材しました。

去年11月、阿賀町の食用の養鶏場で確認された高病原性の鳥インフルエンザ。その後も県内5カ所の養鶏場で相次いで発生し、殺処分されたニワトリは約257万羽に上りました。その影響は養鶏場だけでなく…

【松村道子キャスター】
「売り場面積、3分の1以上が鶏肉でしたが、徐々に牛や豚の面積が広くなっています」

県内のスーパーなどでも鶏肉の仕入れ状況に影響が出たほか、卵の価格も高騰する事態となりました。

今年も渡り鳥が県内を訪れる季節となる中、養鶏場の付近では…

【記者リポート】
「村上市飯岡地区にあるため池。現在は鳥インフルエンザ対策のため水抜きされていて、縁を見ますと、水位が下がっているのが分かります」

大規模な養鶏場の周囲1km圏内にあるため池の水抜きが行われていました。

【ため池を管理 小田宏明 区長】
「インフルエンザの菌を持った鳥を(養鶏場の)近くに寄せないためにということで。養鶏場さんも大変だろうし、とりあえず水を抜いた。これくらいしかできないが、やろうと」

鳥インフルエンザは、ウイルスを保有する渡り鳥などがカラスやカモなどの野鳥に感染させ、その野鳥が養鶏場などの近くを飛来することでニワトリへの感染につながります。

【ため池を管理 小田宏明 区長】
「カモはたまに来る。うちの集落だけだったらあまり効果はないと思うが、全体を見て、こういう地域もあるということを皆さんに分かってもらえれば、ほかの所も何件かやると思う」

県畜産課によりますと、大規模な養鶏場から1km圏内にある農業用ため池は10カ所ほど確認されていて、土砂崩れなどで近づけない場所を除き、合わせて7カ所で水抜きなどの対策を実施しているということです。

また、公園の池など水抜きが難しいところについては、利用者の靴底を消毒するなどの対応をお願いしていくということです。