賞味期限120倍でフードロスをゼロに!!ローソンの冷凍おにぎり

TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!
11月7日(火)放送後記
TBSラジオでは、11月5日・日曜日から 11日・土曜日まで、SDGsキャンペーン「地球を笑顔にするWEEK」をお送りしています。番組は「コンビニのフードロス削減の取り組み」紹介しました。
わたしたちの生活に、本当に便利なコンビニですが、食品廃棄の問題が指摘されています。農林水産省によると、2021年度の日本の食品ロス量は523万トン。コンビニやスーパーなどの食品小売業は60万トンと言われています。(※事業者→279万トン。家庭→244万トン)家庭でのフードロス削減はもちろん取り組みつつ、コンビニのフードロス削減の取り組みを知っていきましょう!
※2019年10月1日から「食品ロスの削減の推進に関する法律」(食品ロス削減推進法)が施行され、いっそうの食品ロスの削減の取り組みが進められているところです。
コンビニと言えば、必ず置いてあるのがおにぎりですが、賞味期限は1日ほど。その間に売れなければ撤去されてしまいます。このフードロスが出ないように、今年8月からローソンがはじめたのが「冷凍おにぎり」。常温で販売しているおにぎり6品を、冷凍おにぎりとして一部店舗で販売する実験をしています。常温だと賞味期限が1日ほどですが、冷凍だと賞味期限が120日になります。
スタジオには・・・「焼さけおにぎり」(税込268円)「赤飯おこわおにぎり」(149円)「五目おこわおにぎり」(154円) を用意!
「冷凍の方が美味しいのでは・・・?」
ほかには・・・「鶏五目おにぎり」(138円)「胡麻さけおにぎり」(138円)「わかめごはんおにぎり」(138円)。
通常製造しているおにぎりを工場で作ってすぐに冷凍。30秒~1分30秒ほどで解凍できて、作り立てのようなふっくらとした食感を楽しめる、そうです。冷凍おにぎりを販売しているのは、東京と福島にある21店舗。動向を見てエリアや実施店舗の拡大を検討するそうです。ちなみに、なぜ福島かというと、福島では、お客さんがおにぎりを購入したときに、店員さんから「温めますか?」と聞かれるのが96%で全国1位だからだそう。なお、ローソンでは去年から、サステナブルな施策を集約した店舗「グリーンローソン」もはじめています。そちらでは、7種類の冷凍弁当を販売しているそうです。
ファミリーマートでは、サラダや惣菜などの商品に、特殊な包装技術である“ガス置換包装”というものがを採用されています。これにより、おいしさをそのままに消費期限を最大3日延長できるそうです。
このガス置換包装とは、食品を包装する際に包材内の空気を取り除き、その代わりにガスを封入することで、酸化防止や菌の繁殖の抑制をして、味覚、栄養価、香りなど、できたての新鮮さを保持することができます。ガスとは、窒素、二酸化炭素、酸素などで、これらを混ぜた気体の場合もあるそうです。
この技術は、セブンイレブンの商品でも使用されていますが、セブンイレブンでは、「チルド弁当」に力を入れています。いわゆるコンビニ弁当って、温めなくても食べられますよね?これは「常温弁当」と呼ばれるもので、賞味期限は店舗到着から20時間ほど。
一方、5℃前後で管理されるのが「チルド弁当」が増えているんです。・これは電子レンジで温めることが前提の商品です。・こちらは賞味期限が1日半~3日程度と長く保存することができます。・「チルド弁当は賞味期限が長いので添加物などが多いのでは?」と思われることもありますが、実は、製造時点から低温で管理されているので、使用する添加物が少なくて済むそうです。・セブンイレブンでは、このチルド弁当の技術や種類の開発にチカラを入れていて、一部の店舗では「弁当フルチルド化」の実験も行われています。
ご紹介した「消費期限を延長して廃棄を減らす」という取り組み、実はフードロス以外の部分でもメリットがあるんです。それは配送です。2024年4月から「働き方改革関連法」が運送業界にも適用され、配送の遅れや、運賃の高騰などが懸念される「物流の2024年問題」。在庫の保管場所が限られていて配送が大事になる、コンビニにとっても対応が迫られているんです。ここで「商品の消費期限が延びる」ということは、「配送の回数を減らせる」ということなんです。
わたしたちの生活と切っても切り離せないコンビニ。このような「フードロス削減の取り組み」を知って、積極的に利用していきましょう!