はだか祭の女性参加に「私も出たい」「見ているだけでいい」 女性の反応は様々 神社は「時代の流れ」

「天下の奇祭」として知られる愛知県稲沢市の国府宮(こうのみや)はだか祭の神事に、来年は初めて女性が参加する見通しとなりました。その背景と、地元のみなさんの声を取材しました。
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ことしの国府宮はだか祭の様子(2月3日)
毎年2月に愛知県稲沢市の国府宮で行われる天下の奇祭「はだか祭」。男たちが下帯姿で激しい「もみ合い」を繰り広げる伝統神事です。神社によりますと、「もみ合い」の前にはだか男たちが女性たちの厄除けの願いが託された笹を担ぎ、境内へ駆け込んでいた「儺追笹奉納(なおいざさほうのう)」の神事に来年、初めて女性が参加する見通しとなりました。
ことしの「儺追笹奉納」の様子(2月3日)
ことしの「儺追笹奉納」の様子(2月3日)
長年の慣習でこれまで原則、着衣での奉納が許されず女性は参加できませんでしたが、ことし9月に地元の女性団体の代表と神社側も顔を合わせ、来年の参加についての確認を終えました。
CBC
参加する際はサラシを巻いたり、Tシャツを着たうえで、安全確保のため午後のはだかたちの「もみ合い」とは時間をずらして「儺追笹奉納」への参加となります。この知らせを受けて地元の人たちは…(70代男性)「はだかにもなって神男を守る『鉄鉾会』と一緒にやったこともあるが、ちょっとこの祭りには女性は合わないような気がする」(70代女性)「もう世の中が変わったから、それ(女性参加)もまた良いのでは」「20代孫の女性に)出ていかんよ(笑)」(20代女性)「多様性も聞くので、そういうことで(女性参加を)決めたのでは」Q参加したいという気持ちは?「厳しい。あんまりないです」(50代女性)「参加は…(しなくていい)。見ているだけで」
参道沿いに暮らして60年以上という女性は9日…(参道沿いに住む女性)「私も出たいと思った。あと30年ぐらい若かったら行っているけど。でも皆さんお酒飲んだりしているから、女性が薄着になると、なかなか難しいことも出てこなけばいいなと思う」そして、はだか祭りの神男(しんおとこ)経験者で、今回の協議に関わったという男性にも話を聞きました。(国府宮鉄鉾会 津田敏樹さん)Qこの話はいつ浮上した?「春先くらいかな」Qこの話を聞いたときどう思った?「良いんじゃないのと思った」Qなぜ参加になった?「今まで女性は参加してたが裏方だった。なんで私たちが参加できないのとなったと思う」Q祭りを支えたい思いもあった?「衰退していくのが一番怖い。参加者が少ないと寂しい思いをした。1人でも多くの人が参加できる祭りにしたい。味わっていただく方が1人でも多くしたい」ことし2月の「はだか祭」はコロナの感染対策が緩和され3年ぶりに「もみ合い」が復活したものの、参加者は過去最も少ない1730人でした。来年の「はだか祭」はコロナ禍で設けた人数制限を撤廃することも決まり、参加者は女性をふくめて1万人。観客は20万人を見込んでいるということです。
神社は「女性参加の相談があったのも時代の流れであり、コロナ禍前の姿に戻したいというのが一番の思い」とコメントしています。来年の国府宮はだか祭は、2月22日に開かれます。