辺野古抗告訴訟で沖縄県が国に敗訴 那覇地裁、中身に入らず「門前払い」

沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局の埋め立て変更申請を不承認とした県の処分を取り消した国土交通相の裁決は違法として、県が取り消しを求める抗告訴訟の判決で、那覇地裁(藤井秀樹裁判長)は15日、県側の訴えを却下した。裁決の違法性など中身の判断には入らず「門前払い」となった。 県側はこれまで、災害防止や環境保全など要件を考慮した不承認は公有水面埋立法に基づく正当な処分だとし、知事の判断に裁量権の逸脱乱用はないと主張。国交相の裁決は権限の乱用で違法無効と訴えていた。 国側は、埋め立て承認撤回を巡る別の抗告訴訟で裁決の適法性を県は争えず取り消し訴訟を起こせないとした昨年12月の最高裁判決を援用し、県に訴訟の提起の資格はないとして却下するよう求めていた。 防衛局は2020年4月、大浦湾側の軟弱地盤改良工事のため変更申請を出したが、県は21年11月、地盤調査などが不十分として不承認とした。防衛局の審査請求を受け、国交相は22年4月に県の不承認を裁決で取り消し、承認するよう是正指示した。 新基地建設を巡る県と国の訴訟は14件。変更申請を巡って県は、国交相の裁決と是正指示に対する2つの関与取り消し訴訟も起こしたが、9月の最高裁判決で県敗訴が確定した。国側が提起した代執行訴訟は10月末に福岡高裁那覇支部で結審した。辺野古抗告訴訟で沖縄県が国に敗訴 那覇地裁、中身に入らず「門…の画像はこちら >>