宝塚歌劇団、調査弁護士事務所にグループ企業役員 転落死問題、公正さ信頼性揺らぐ

宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の宙組娘役(享年25)が9月に転落死した問題で、歌劇団が14日に公表した調査報告書をまとめた「大江橋法律事務所」(大阪市)に、歌劇団を運営する阪急電鉄のグループ企業の役員が所属していることが17日、分かった。調査の公正さ、信頼性が揺らぐことになり、改めて批判を浴びそうだ。
同事務所所属の石原真弓弁護士は、阪急阪神百貨店の親会社「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」の社外取締役で「監査等委員」を務めている。歌劇団の木場健之(こば・けんし)理事長(60)は10月7日に会見した際、調査チーム発足を明かし「歌劇団、阪急電鉄とはこれまで接点のなかった弁護士事務所」と説明していた。
歌劇団は石原氏の存在について「把握はしておりますが、同社は上場しており、当団や阪急電鉄とは独立した企業」と書面で説明。調査も石原氏を外した調査を依頼したといい「調査報告書の検討・作成には関与しておらず、事務所内でも情報遮断措置をとっていると聞いています」と報告書と無関係だと主張した。一方、遺族代理人は「看過できない事柄で、説明が必要だ」とコメントした。
また、14日発表の概要報告書ではヒアリング対象の宙組生の全66人のうち4人が聞き取りに応じておらず、その理由を木場理事長が「ご容赦ください」と回答を拒んだことで、調査が不十分だとインターネットで炎上している。
◆厚生労働省が自殺防止のためホームページで紹介している主な相談窓口は次の通り
▼いのちの電話 (0570)783556(午前10時~午後10時) (0120)783556(午後4~9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)
▼こころの健康相談統一ダイヤル (0570)064556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▼よりそいホットライン (0120)279338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは(0120)279226(24時間対応)
▼あなたのいばしょ チャット相談 https://talkme.jp/(24時間365日対応)