年末の国民的歌番組、NHK紅白歌合戦。だが、今年は旧ジャニーズ事務所所属のアーティストの出場がゼロになったことなどに、SNSを中心に不満の声が多くあがった。そこで集英社オンラインが渋谷の街頭で300人を対象にアンケートを実施。#2では“紅白で本当に見たかったアーティスト”を発表する。
第74回NHK紅白歌合戦の出場歌手44組が11月13日に発表された。そこで、集英社オンラインは紅白をテーマに渋谷の街頭で300人アンケートを実施。#1では「今年の紅白は見る?見ない?」「注目する出場アーティストは?」の結果をお届けした。本記事では「今年の紅白歌合戦に出場してほしかった歌手」を徹底リサーチ。みんなが本当に見たかった歌手をランキング形式で紹介していく。
10位 サンボマスター 5票
サンボマスター『ラブ&ピース!マスターピース!』より
10位は同票で2組がランクイン。今年デビュー20周年を迎え「全員優勝計画」と称し、さまざまな発表をしてきた「サンボマスター」。映画『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大作戦~とべとべ手巻き寿司~』の主題歌に加えて、TBS系「ラヴィット!」のテーマソングも担当して朝の顔にもなっているが、紅白出場には手が届かなかった。「朝はいつも『ラヴィット!』を見てるんで、毎朝聴いてるアーティストが選ばれたらうれしいなって思いました」(30代男性・自営業)「青春の泥臭い感じがすごく好きです。最近の音楽番組ではそういうバンドはあまり見ないけど『クレヨンしんちゃん』の映画の主題歌にもなったし、少し期待しちゃいました」(30代女性・保育士)
10位 SixTONES 5票
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)
2020年にデビューし、勢いそのまま同年から3年連続紅白に出場、去年はトップバッターも務めた「SixTONES」。今年も日本テレビ系日曜ドラマ「だが、情熱はある」の主題歌「こっから」のMVがグループ史上初の1億回再生を突破するなど活躍を見せていたが、紅白には不出場となった。「今年も数多くの音楽番組やバラエティ、ドラマでも活躍してきたのに、一年の締めくくりに見られないのは残念です」(20代女性・販売)「今年はアリーナツアーだけじゃなく、ドームツアーも成功させたのに活躍が無駄になった気がします」(20代女性・大学生)
8位 King Gnu 6票
King Gnu『SPECIALZ』より
2019年、2022年と過去2回紅白出場経験がある「King Gnu」。今年は台北アリーナで開催された中華圏最大の音楽アワード「第34回金曲奨」にスペシャルゲストとして、レッドカーペットおよびライブに出演。国際的アーティストにもなりつつある。今年の紅白は落選ではなく、辞退したとの見方もある。「今の日本の音楽シーンを支えるバンドのはずなのに紅白に出ないなんて…。彼らの意思なら仕方ないですけどもったいないです」(20代男性・IT)「日本が誇るべきバンドを、ジャンルや事務所の枠で制限しているのだとしたら、今すぐにやめてほしい」(30代女性・事務)
7位 NewJeans 7票
[NewJeans Commentary]Bunnies!!!NHKでNew Jeans, Super Shy + ETAの3曲とも披露できて本当に感謝してますし、Bunniesのみなさんと一緒に過ごした時間がとても楽しかったので、Bunniesのみなさんも楽しんでたくさん笑ってくれたら嬉しいです!!!… pic.twitter.com/Lt2DmXLzzD
7位も同票で2組がランクイン。2022年にデビューした新進気鋭の5人組K-POPアーティスト「NewJeans」。グループ名の由来はファッションアイテムであるジーンズを意味し、いつ穿いても飽きないジーンズのような“時代のアイコン”になるという抱負が込められている。今年、さまざまな日本の音楽番組に出演し、音楽フェス「SUMMER SONIC 2023」の満員ぶりも記憶に新しいが、紅白には不出場となった。「K-POPファンの間で確実に出るだろうと予想されてたグループなのでショックが大きいです」(10代女性・高校生)「日本人メンバーがいないから落選したっていう噂も出てるんですけど、それが本当なら紅白は若い視聴者を逃してて、もったいないと思います」(20代女性・大学生)7位 Vaundy 7票
Vaundy『replica』より
去年の紅白歌合戦に初出場し「怪獣の花唄」を披露しただけでなく、紅組のmilet×Aimer×幾田りらが披露した「おもかげ」の作詞、作曲、プロデュースを務めていることから、自身も歌唱に参加して、多くの国民を驚かせた。今年も数多くのタイアップや楽曲提供を行ってきたが、紅白出場には繋がらなかったのだろうか。「去年の紅白での衝撃が忘れられないので、ぜひ今年も見たい1人でした」(20代男性・会社員)「Adoにも楽曲提供してるし、もしかしてコラボとか見れるかな、なんて期待もありました」(20代女性・芸能)5位 King & Prince 8票
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)
今年デビュー5周年となる「King & Prince」が5位にランクイン。メンバー3人の脱退を経て、2人体制での活動となったが、その後のシングル、アルバムともにオリコンランキングで初登場1位を獲得しており、ファンの胸を打つ頑張りを見せている。そのため、今回の紅白不出場はファンにとっても非常に残念な結果になった。「2人体制でもいい具合に頑張れていたのに、事務所がいろいろとあったせいで紅白にも出れず出鼻をくじかれてるように思う」(30代女性・事務)「2人だけでアリーナツアーも行うほど活躍してるのにおかしいです。今年は絶対に紅白見ることはないと思います」(20代女性・飲食)
4位 MY FIRST STORY 9票
MY FIRST STORY『X』より
紅白出場数48回という歴史的記録を有する演歌歌手・森進一の三男、Hiroがボーカルを務める「MY FIRST STORY」。2021年に発表した「I’m a mess」が時を経て、今年TikTokでバズりバイラルヒット、「THE FIRST TAKE」でも披露している。11月14日には実の兄、Takaが所属するバンド「ONE OK ROCK」と東京ドームで対バンも実現された。「TikTokのおかげでファンじゃない人も聴くぐらい認知度が上がってたから、可能性あると思っちゃいました」(10代女性・大学生)「TakaとHiroの兄弟での紅白出場とかいつか見てみたいんで、関係者さんぜひお願いします!」(20代男性・販売)
3位 日向坂46 11票
日向坂46『脈打つ感情』より
坂道グループの中で今年唯一紅白への出演が叶わなかった「日向坂46」。これを惜しむ声が多く3位に選ばれた。紅白出演者の発表があった当日に、メンバーのうち11人が紅白落選について言及したブログを更新し、ファンも胸を痛める結果だったようだ。「紅白出演者発表の翌日の『THE TIME,』でメンバーが涙をこらえながら話してて、もらい泣きしそうでした…。本当に出てほしかったです」(30代男性・自営業)「正直、毎年紅白出られるものだと思ってたので、なおさら悲しいです。ファンの力不足もあったと思ってます」(20代女性・飲食)2位 Snow Man 12票
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)
10位の「SixTONES」と同じく2020年にデビューし、その年の紅白に選ばれたがメンバーの新型コロナウイルス罹患により辞退。その後は2021年2022年と2年連続で紅白に出場しており、今年は初のドームツアーも成功させた。また動画配信サービス「Paravi」で配信されていた冠番組がTBS系の金曜ゴールデンに進出し、今ではお茶の間でも人気を博している。紅白には不出場だが、大晦日にYouTubeでスペシャルライブを配信すると発表しており、ファンは歓喜の声を上げている。「冠番組がゴールデンにもなったし、いろんな番組にも出続けてるから、今年も紅白に出れると思ってたのに…。NHKは厳しいですね」(20代女性・飲食)「出番の少ない紅白より、単独での配信ライブの方が絶対に見たいです。もう紅白なんてファンは見限っていますよ」(10代女性・大学生)
1位 なにわ男子 15票
うちわを持つファン女性
堂々の第1位を獲得したのは2位の「Snow Man」に引き続き、旧ジャニーズ事務所所属の「なにわ男子」だ。去年、紅白初出場を果たした際にはパフォーマンス中にTwitter(現X)やデータ放送と連携し、視聴者の反応次第で演出が変わるという企画も実施し、会場を盛り上げた。また、今年は日テレ系「24時間テレビ 愛は地球を救う46」でメインパーソナリティーも担当。しかし一部報道でメンバー3人がスキャンダルを報じられたほか、事務所の性加害問題もあってか紅白には不出場に。ファンはこの結果に不満を募らせる。「元々ジャニーズのために見ていたので、もう紅白には何の価値も感じません。なにわ男子もSnow Manのように配信ライブとかしてほしいです」(10代女性・高校生)「メンバー3人が文春砲くらった年だし、頭を冷やすいい機会にもなるかなと思ってるけど、紅白で見られるなら見たかったですよね」(20代女性・事務)今回のアンケートでは上位に旧ジャニーズ事務所所属のアーティストの名前が多く、やはり国民的音楽番組には欠かせない存在のようだ。
近年の紅白では追加発表や、放送間近になってのサプライズ発表もあるため、今回のアンケートでランキング入りした中には、まだ紅白出場の可能性がある歌手もいるだろう。NHKとしてもいまだ追加出場歌手選定に頭を悩ませているのかもしれない。取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班