みなさんは、牛乳だと思って手に取ったパック商品に、『乳飲料』と記されているのを見たことはないでしょうか。
これは牛乳なのか、それとも牛乳とは異なる別の飲料なのか気になるところですよね。
本記事では、『乳飲料』とはなんなのか、牛乳そっくりなのに『牛乳』と表示されていない理由などについて、全国飲用牛乳公正取引協議会の協力のもと紹介します。
飲用牛乳の商品情報に関する表示指導を行っている、全国飲用牛乳公正取引協議会によると、『飲用乳』は『乳及び乳製品の成分規格等に関する省令』で7つに分けられているとのこと。
このうち『牛乳』と名前が付けられるのが、『牛乳』『特別牛乳』『成分調整牛乳』『低脂肪牛乳』『無脂肪牛乳』の5種類。これらは原材料が生乳100%です。
残りの2つは『加工乳』と『乳飲料』で、この2つは生乳や上記5つの牛乳を原材料にしていますが、加工したり、別の成分を添加したりしているので、牛乳には分類されません。
つまり、本記事のテーマである『乳飲料』は牛乳ではないのです。
※写真はイメージ
例えば、原材料の牛乳に、コーヒーやココア、果汁などを加えた乳飲料がありますが、これらは色などの見た目からして牛乳とは異なるので「牛乳ではない」とひと目で分かりますよね。
しかし、乳飲料の中には見た目が白くて牛乳とほぼ同じような商品もあります。
では、牛乳そっくりの乳製品は、牛乳と何が違うのでしょうか。
※写真はイメージ
全国飲用牛乳公正取引協議会によると、見た目が白い乳飲料は『白物乳飲料』と呼ばれており、生乳や牛乳に、カルシウム、ビタミンなどを加えたものです。
ほかにも、栄養価を高めるために、鉄、食物繊維などの本来の牛乳には含まれない成分を添加した商品もあります。
『白物乳飲料』は生乳100%ではないので、牛乳ではありません。しかし、色は牛乳そっくりなので、消費者が牛乳と誤認しないよう、乳製品であると一括表示したり、商品名の近くに『乳飲料』と表示したりして、間違わないようにしているのです。
見た目が白くて牛乳そっくりな『白物乳飲料』は、牛乳との違いが分かりにくいもの。購入の際は、しっかりとパッケージを確認するようにしましょう。
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]