娘の結婚式のため危険な減量をした母親が死亡 「美しい装いで参列したい」と望み…

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運動や食事制限をしなくても減量が叶うとしたら、これほど楽なことはない。だが、大きな落とし穴があることも…。
オーストラリアで、娘の結婚式を控えた母親が危険な減量法を試み、急死したという。『news.com.au』『yahoo/au』などが報じ、真似をしないよう呼びかけている。

今年1月、トリッシュ・ウェブスターさんという56歳の女性が、娘の結婚式のために行った減量が原因で死亡した。娘は大学でチアリーダーを務めたほど美しく、誰もがそのウェディングドレス姿を楽しみにしていたという。
トリッシュさんの夫であるロイさんは、悲痛な面持ちでこのほど『60 Minutes Australia』という番組に出演。当時の様子を語りながら、トリッシュさんが亡くなる前に続けていた減量方法について説明した。

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トリッシュさんは娘の結婚式が決まって以来、「せっかくの記念写真も、太った母親が一緒では台無しになる。私もできるだけ美しい装いで参列したい」などと言うようになった。
そこで2型糖尿病患者向けのGLP-1受容体作動薬「Ozempic(オゼンピック)」を入手。3ヶ月間にわたり腹部に注射した。
その後の2ヶ月は、食欲を抑え血糖値を下げる効果がある肥満症治療薬の「Saxenda(サクセンダ)」を入手し、やはり腹部に注射し続けた。いずれも米国食品医薬品局(FDA)が承認した薬剤だ。

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オゼンピックには食物が胃や腸を通過する速度を遅め、満腹感を長く感じさせて食欲を抑える効果があるが、人によっては副作用が現れることもある。
FDA は今年9月下旬に「オゼンピック服用者から腸閉塞の訴えが18件報告された」と警鐘を鳴らしており、トリッシュさんは痩せたいがため、体の異変を訴えながらも使用を続けていた。
オゼンピック、サクセンダの効果か5ヶ月で16キロもの減量に成功したが、絶えず吐き気、嘔吐、下痢に苦しめられていたそうだ。

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そして娘の結婚式まで残すところ1ヶ月ちょっとという今年1月16日、トリッシュさんは口から茶色の液体を吹いて倒れ、心肺停止の状態で病院に搬送された。急性の胃腸障害でも人が死ぬという事実に、ロイさんは強いショックを受けたという。
ニューヨークのとある法律事務所では、GLP-1受容体作動薬で強い副作用を経験した人たちからの相談が、すでに500件も寄せられているとのこと。そのような薬を減量目的で使用するのは、もっての他だとしている。