異常気象による“コメ被害”軽減へ…研究会が対策示す 高温に強いコシヒカリの品種開発も【新潟】

新潟県産米の一等米比率が低下したことを受け発足した研究会が12月5日、今後、異常気象が起きても被害を軽減するための対策を示しました。

生産者との意見交換を重ねて作られた報告書。

【令和5年産米に関する研究会 山崎将紀 座長】
「生産者は暑い中頑張った。対策のしようがなかった」

今年は高温に弱いとされるコシヒカリの登熟期間に、3度フェーン現象が起こり、コメが白濁する高温障害が多く発生しました。

今後、重要な対策の一つとして挙げられたのは、コメの栄養を確保するための肥料を追加することです。

【県農産園芸課 渡部浩 課長】
「登熟後期に栄養不足が見受けられた。3回目の穂肥をいかに活用していくかが、一つ改良点になってくる」

県は今後、肥料を追加する時期や回数について積極的に呼びかけるほか、暑い中での作業となるため、ドローンなど器具の導入支援なども実施したい考えです。

一方で新之助は、一等米比率が95.3%と高温への耐性を発揮。JA全農新潟では、コシヒカリから新之助へ作付け転換を図っていく方針ですが…

【全国農業協同組合連合会 県本部 風間秀樹 部長】
「コシヒカリは根強いニーズがある。大きく減らすことはできない」

こうした中、県は高温に強いコシヒカリの品種開発を進めています。

【県農産園芸課 渡部浩 課長】
「品種の力を借りざるを得ないというのが課題として残っている。そこは県として、なるべく早く、コシヒカリの高温扶養だとか普及に取り組む」