自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑が浮上し、永田町は政治と金の問題で揺れています。
こうした中、自民党の塚田一郎衆院議員の資金管理団体が去年、所属する麻生派から受け取った寄付を政治資金収支報告書に記載していなかったことが分かりました。
塚田氏側は「事務的なミス」として裏金の意図を否定しています。
この問題は、自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐり、ノルマを超えパーティー券を販売した利益が国会議員側にキックバックされ、政治資金収支報告書に記載されない、いわゆる裏金となっていた疑いが持たれているものです。
【岸田首相】
「党一体として取り組む必要があるということ。これを党の幹部に直接指示した。そうした手前、派閥から在任中は外れる。これがあるべき姿だと」
岸田首相は、自らが会長を務める岸田派からの離脱を表明しましたが、安倍派に所属する政権ナンバー2の松野官房長官にも1000万円を超えるキックバックを報告書に記載していない疑いが浮上し、野党から辞任を求められるなど波紋は広がる一途です。
問題のきっかけとなっているこの「政治資金パーティー」は、新潟県内でも開かれています。
11月には新潟市で自民党県連が主催したパーティーが開催されましたが、一連の問題を受け…
【自民党県連 岩村良一 幹事長】
「県連が行う政経文化セミナーについては、一切そのようなことはありません。その後も確認いたしましたら、その通りであります」
自民党県連の岩村良一幹事長は「裏金づくりにつながる金の流れは一切ない」と強調しました。
こうした中、県内選出の国会議員に疑念を持たれかねない問題が…こちらは自民党の塚田一郎衆院議員の資金管理団体「十一会」の去年の政治資金収支報告書です。
収入の欄には所属する麻生派からの寄付が3件分、手書きで記入され、合計金額が訂正されています。
塚田氏の事務所によりますと、今回の一連の報道を受け、事務所として過去の収支を確認したところ、去年の報告書に麻生派からの寄付3件合わせて348万円を記載していなかったことが判明。12月5日に訂正したということです。
事務所は不記載について「事務手続き上のミスがあった」として裏金の意図を否定した一方、受け取った寄付の趣旨については「派閥の判断であり、事務所では確認できない」としています。
塚田衆院議員をめぐっては、これまでも自身が代表を務める党の支部で収支報告書に党費収入を記載しなかったことが判明し訂正しています。
度重なる問題に塚田衆院議員は「重ね重ね、申し訳ない。今後は政治資金規正法にのっとり適切に処理をしてまいりたい」とコメントしています。