学校のテストの採点でデジタルシステムを導入している中学校があります。教師の働き方改革に加え、教育の質向上にも期待が寄せられています。
長岡市にある、新潟大学附属長岡中学校。
行われていたのは、テストの採点です。しかし、教師が手にしているのは赤ペンではなく、コンピューターのマウス。
【新潟大学附属長岡中学校 小黒成寛 先生】
「本校は入試をしているので、そのときに何百人分の答案を採点しなければいけない。短い時間で合否を出していくというのがあって、それも踏まえて導入した経緯がある」
この中学校ではテストの採点にかかる時間を短くしようと、4年前からこのデジタル採点システムを導入しました。
【新潟大学附属長岡中学校 小黒成寛 先生】
「始めに答えと答案をスキャナーで取り込み、それをアプリにダウンロードする」
スキャンした答案用紙は、コンピューターの画面上に。答案用紙の解答部分を範囲指定すると、全ての生徒の解答が問題ごとに一度に見られる状態となります。
あとは、それぞれクリックするだけで採点は完了。
このシステムの導入により、定期テスト1科目あたりの採点時間は5分の1ほどに短縮され、教師の負担は大きく軽減されました。
【新潟大学附属長岡中学校 小黒成寛 先生】
「教務室は、喜びの声に満ちあふれた」
【教師】
「採点が非常に早く進むので、それ以外のところに時間が割けるようになった。答案に、『間違いは、こうしたほうが良いんだよ』というようなことを一言付け加えたりだとか、プラスアルファのことができるようになった」
【教師】
「1問ずつ比較していくので、どこが得意で、どこができていないのか、その場ですぐ分かるのは大きい」
【新潟大学附属長岡中学校 小黒成寛 先生】
「正答率というところを瞬時に出せるというところが大きなメリット」
また、採点が終わると、同時に問題ごとの正答率が出され、正答率の低い問題は解説や指導方法の改善につなげられるため、生徒へのメリットも大きいと言います。
【新潟大学附属長岡中学校 小黒成寛 先生】
「大きな規模の学校になればなるほど、メリットは生み出されていくと思う」
教師の働き方改革とともに、教育の質の向上へ採点のデジタル化に期待が寄せられます。