「EVを保有したい」半数以上が3年以内の購入を検討中! ボトルネックは?

日産自動車は電気自動車(EV)と住環境に関するアンケート調査を実施し、このほど調査結果を発表した。

○EV購入を躊躇する理由は?

近年、集合住宅でもEVの導入を可能とするための取り組みやサービスが多く発足している中で、日産は住環境とEVのより良い関係性を探るべく、昨年度に引き続きEVと住環境に関するインターネット調査を実施した。

EV購入を検討している人を対象に「EVの購入の検討している時期はいつ頃ですか?」と聞いたところ、直近3年以内に検討していた人が半数以上(50.6%)という結果となった。

EVを購入する上で迷うポイントは「自宅で充電できない(56.3%)」が最も多く、次いで「商品が高額(53.5%)」「周辺の充電環境が整っていない(38.5%)」と続いた。

「現在お住まいの集合住宅にEVの充電ができる駐車場はありますか?」の質問には75.5%がないと回答。「わからない」という回答も含めるとその割合は82.3%にのぼり、「EV充電環境が自宅にないことは不便だと感じる」(81.8%)という回答が多い結果となった。

「EV充電器が設置されることで今後の集合住宅の価値の向上・維持に影響があると思いますか?」という質問では70.1%が「影響があると思う」と回答。

また「将来の価値を考えEV充電器が設置されている住まいが良いと思いますか?」という質問では、77.3%が「(良いと)思う」と回答した。

このことから、将来的に集合住宅の価値にEV充電設備が関わってくる、と多くの人が考えている結果となった。

「東京都の2025年新築集合住宅等の新築建築物にEV充電設備が義務化されることについて知っていますか?」という質問では、多数が「知らない(75.3%)」と回答。

また、集合住宅にEV充電器を設置する方法についても、「知っている」と回答した人は17.8%と低い結果になり、EV充電設備についての設置方法や条例に関する認知不足が明らかとなった。

前回の調査では、「自宅にEV充電器がないこと」が集合住宅でのEV購入の障壁になっていることが判明したが、引き続き実施した今回の調査では、集合住宅に住む人のEV充電設備についてのニーズの高まりを示す結果となった。

その一方で、未だに自宅にEV充電環境がない人が7割以上にのぼり、その普及だけでなく、EV充電設備に関する情報不足や認知に課題が多いことがわかった。

2025年からの東京都の新築建築物へのEV充電設備設置の義務化も迫り、今後もEVの購入意向は高まることが予想される。日産は「EV充電についての認知向上やEVに適した住環境の整備を推進していくことが、EVの普及を通したゼロ・エミッション社会の実現を目指すにあたり重要な責務であると考え、本調査結果を鑑みて、積極的にEV充電に関する課題に取り組んでまいります」とコメントしている。