ついに飛び立つ! JAL 20年ぶりの新国際線主力機「A350-1000」が日本へ 圧巻の”出発式”と革新的客室とは

客室仕様凄まじいです!
JAL(日本航空)が約20年ぶりに導入する新型国際線主力機「エアバスA350-1000」の初号機「JA01WJ」が現地時間2024年12月14日14時前、エアバスの最終組立工場があるフランス・トゥールーズのブラニャック国際空港を離陸し、羽田空港へと向かっています。この機は2024年1月より旅客便へ投入される予定で、革新的な客室を特徴としています。
ついに飛び立つ! JAL 20年ぶりの新国際線主力機「A35…の画像はこちら >>フランス・トゥールーズを出発するJALのA350-1000初号機(2024年12月14日、乗りものニュース編集部撮影)。
A350-1000は、JALの現在の国内線主力機「A350-900」の胴体延長タイプになります。JAL仕様機の客室はファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラスで244席が設置。客室は全面的に刷新が図られており、姉妹機であるA350-900などに採用されている国内線最新仕様のデザインを意識した、「日本の伝統美」をモチーフにしたインテリアとしています。
たとえばファーストクラスは他の航空会社ではあまり類を見ない、150cm超の高い壁を設置した完全個室型のもの。座席は通常時の「ソファー」モードに加え、半分を座席に半分をベッドとする「シート&シングルベッド」、席をすべてベッドとして使う「ダブルベッド」、計3モードが選択できる特徴的な仕様となっています。
また、ビジネスクラスも、同社史上初の扉付き個室タイプのものが導入。プレミアムエコノミークラスには、背もたれを引き起こす際の乗客の負担を大きく減らすべく、世界の航空会社では初となる、電動リクライニング機能を備えています。
個人モニターは全クラスで4Kに対応し、AC電源コンセントとUSB Type-A、Type-C、計3種類の充実した充電設備も導入されています。機内エンターテインメント設備はBluetooth接続に対応することで、乗客自身の使い慣れたワイヤレスヘッドホンによる接続が可能。これまでの旅客機の機内で頻発していた「ヘッドホンのヒモが引っかかって動きづらい」ことによるストレスが、大きく軽減される仕様となっています。
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フランス・トゥールーズを出発するJALのA350-1000初号機。セレモニーの様子(2024年12月14日、乗りものニュース編集部撮影)。
フランスを出発した日本への回送運航便(フェリーフライト)出発前には、エアバスのデリバリーセンター内で大掛かりな式典が開かれました。また、同便出発時には社員などが見送ったほか、離陸時には、手を振るように、機体を左右に傾け翼を振る「ロッキング・ウィング」も実施。これはメモリアルフライトなどでよく行われるもので、2019年に同社が姉妹機A350-900を受領したときにも実施されています。
「A350-1000のテストフライトに乗ったとき、すべてのお客様にとって、ベストな機体だと自信を持つことができました」。JALの山中淳欧州技術品質保証部長は、式典内で低燃費で低騒音をもつこの機の性能と刷新された客室仕様について紹介したのち、次のようなコメントを英語で残しています。
なお、このA350-1000初号機は回送便のJL8102便として、15日午前に羽田空港に到着したのち、2024年1月24日の羽田~ニューヨーク便で旅客便デビューする予定です。その後、現在長距離国際線で運航されているボーイング777-300ERの後継機として、最終的に全13機のA350-1000が導入される計画です。