おばあちゃんの知恵袋、飛び込んできた3文字に目を疑う 「博識すぎるだろ」とネット民驚愕

科学技術が発達していく中で、かつての常識が「非常識」に変貌を遂げるケースは決して珍しくない。しかし誰しも、心のどこかで「先人の知恵」に対する敬意を払っていることだろう。
なお現在X(旧:ツイッター)上では、驚異的アップデートを遂げた「おばあちゃんの知恵袋」が、令和のネットユーザーに多大なる衝撃を与えているのだ。
【関連記事】35年前の缶コーヒー、その商品名に目を疑う… 日本人の約9割が「知らなかった」と判明
画像をもっと見る
今回注目したいのは、Xユーザーのタクト(VRchat)さんが投稿した1件のポスト。投稿には「見ただけで味が口内に広がっていく」レベルでお馴染みの、袋に入った『ぽたぽた焼』の写真が添えられている。
こちらの袋には、これまたお馴染みの「おばあちゃん」と「ぽたぽたおばあちゃんのちえ袋」が確認できるのだが…なぜかポスト本文には「おばあちゃん!?」と、驚いた反応が。
おばあちゃんの知恵袋、飛び込んできた3文字に目を疑う 「博識…の画像はこちら >>
なんと、おばあちゃんは「ねぇ、知ってる? 世で噂になっているNFTはNon-Fungible Token(ノンファンジブルトークン)の略で、非代替性トークンという意味だよ」と、横文字を多用した知恵袋を披露していたのだ。

関連記事:「やみつきになりそう…」と女子大生が感動したお菓子が最高 いままで気づかなかった理由とは?
「おばあちゃんの知恵袋」と聞くと「迷信」じみた内容や、「民間療法」のような情報を連想する人は少なくないはず。いずれも「科学的根拠に乏しい」という共通点があるが、そうした要素を物ともしない「温かさ」や「人情味」こそ、おばあちゃんの知恵袋の魅力である。
そういった先入観もあってか、デジタルネイティブ世代にも引けを取らないおばあちゃんの「NFT」に関する理解度の高さは、見た者に大きな衝撃を与えているのだ。前出のポストは、投稿からわずか数日で1万件以上ものリポストを記録するほど話題に。

他のXユーザーからは「これもう、コンピューターおばあちゃんだろ」「ぽたぽたおばあちゃんも、しっかり知識をアップデートしているんだ。見習わなきゃな…」「古い伝統的なことだけでなく、最先端の知識も網羅してるのか」「おばあちゃん、博識すぎる」など、驚きの声が多数寄せられていた。中には「おばあちゃんのデザインが変わってる!」という指摘も。
果たしておばあちゃんに何が起こっているのか。『ぽたぽた焼』を製造・販売する「亀田製菓株式会社」に取材を敢行したところ、驚きの舞台裏が明らかになったのだ。
関連記事:知らなかった… 亀田の柿の種の“袋の開け方”に「目からウロコ」の声
ぽたぽたおばあちゃんの知恵袋
おば「ねぇ知ってる?世で噂になってるNFT… 」
俺「おばあちゃん!?」 pic.twitter.com/kczxqe6r7e
タクト(VRchat) (@takutototototo) November 22, 2023
1986年(昭和61年)より発売された『ぽたぽた焼』は、今年で誕生から38年目を迎えるロングセラー商品。

その特徴と魅力について、亀田製菓の担当者は「甘じょっぱい味付けと、さくさくとしたソフトな食感が特徴で、お子さまから大人まで幅広い世代に愛されてきました」「名前の由来は、ぽたぽたと醤油を塗る様子からとっており、おばあちゃんが作ったおせんべいというコンセプトです」と説明する。

現行のおばあちゃんや「ちえ袋」を含むパッケージデザインは今年8月上旬よりリニューアルされたもので、担当者曰く「『ぽたぽた焼』は、時代の変化とともに少しずつリニューアルを重ねてきました。リニューアル回数はパッケージ変更・味の変更を合わせると10回を超えています」とのこと。

しかし、おばあちゃんのリニューアルは今回が初。そしてミソなのは、決して「2代目おばあちゃん」ではなく「同じおばあちゃんが新しくなった」という点で、誕生から40年近い年月が経っても、おばあちゃんはまだまだ元気いっぱいの現役なのだ。

関連記事:「亀田製菓のせんべい」おすすめ3選 おやつにも家飲みにもぴったり
大きなリニューアルに踏み切った背景をめぐり、亀田製菓の担当者は「これまで、親子を繋ぐコミュニケーション菓子としてご愛顧頂いてきましたが、リニューアル前のぽたぽた焼のメインのお客様は、60代以上の方々でした。つまり、発売当時30代だった方々になります」と、振り返る。

続けて「現代の30~40代の親子世代にももっと知って頂きたい、親しみをもってぽたぽた焼を楽しんで頂きたいと思い、今回のリニューアルに至りました」「親子で楽しんで頂きたいという思いがある中で、ぽたぽた焼同様に親子の成長のそばで親しまれている『絵本の読み聞かせ』に着想を得て、リニューアルを行ないました」と、ことの経緯を説明してくれたのだ。

その結果、見事なアップデートを遂げたおばあちゃんが、ユーザーから称賛の声で迎えられたのは前出の通り。

Xユーザーをはじめとする大きな反響に対し、亀田製菓の担当者は「今回のリニューアルではSNSを中心に、想像以上にたくさんのお客様からの声を頂き、改めて『ぽたぽた焼』『ぽたぽたおばあちゃん』が多くの方に愛されていると実感しました」と、笑顔のコメントを寄せている。
また「これからも、1人でも多くの方にぽたぽた焼を知ってもらい、コミュニケーションのきっかけとしてもらいたいです」「そして新しいおばあちゃんも、これまでのおばあちゃん同様に、たくさんの方々に愛されるキャラクターに育てていきたいです」と、今後の展望を語ってくれたのだ。

「先人に学ぶ」ことは非常に大切だが、最新の知識や情報に対するアンテナを張り続ける意欲も、同様にまた重要である。だが歳を重ねるごとに、そういった意欲が失われる傾向にあるのも事実。

新しい出来事へのチャレンジに尻込みしている人は、ぜひ生まれ変わった『ぽたぽた焼』を手にしてほしい。令和の時代に適応したおばあちゃんの姿からは、きっと勇気をもらえるはずだ。

関連記事:ハッピーターンのライバル商品、商品知識ゼロな外国人は「ワンワンせんべいよりウマい」との謎ジャッジ
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。