〈14歳少女に不同意わいせつ〉中3少女に「ギューして!」「自分は前田利家の生まれ変わりだから大丈夫」救世主を名乗る男(49)を逮捕…少女は「光栄なことなんだ」と思い込まされ服従していた

自身の欲望のままに少女を毒牙にかけたのは、「太陽の光で世界中を照らす」と豪語し「メシア(救世主)」を名乗る男だった。神奈川県警が12月13日、不同意性交などの疑いで逮捕した関伸太郎容疑者(49)。複数の関係者によると、「一般社団法人浄霊ヒーリング協会」の代表理事を務めていた関容疑者は9月、横浜市内のホテルで同市内に住む中学3年の女子生徒(14)に性的暴行を加えた疑いがあるという。
13日早朝、パソコンを開いた筆者は不穏な気配を感じ取った。インスタグラム、X(旧ツイッター)などのSNSや関容疑者が代表を務めていた団体のホームページなど、インターネット上に残された関容疑者の活動の記録がことごとく消え去っていたのだ。それから数時間が経った13日夜、これら異変の意味が明らかになった。新聞やテレビなどのメディアが相次いで、その男、関伸太郎容疑者に捜査の手が及んだことを伝えたのだ。
関容疑者(本人SNSより)
神奈川県の地元紙・神奈川新聞のウェブ版「カナロコ」は、『浄霊持ちかけ、横浜のホテルで中3女子に性的暴行疑い 49歳男逮捕』との見出しを掲げて逮捕の事実を伝えた。TBSも同じくネット記事で、『中3女子生徒に性的暴行疑い「浄霊」うたう協会代表の49歳男を逮捕 女子生徒「洗脳され抵抗できなかった」』、NHKは『「浄霊ヒーリング協会」の代表が女子中学生に性的暴行か 逮捕』との見出しでそれぞれ報じた。関容疑者は、9月4日午前0時15分ごろから同40分ごろにかけて横浜市西区のホテル客室で、同市中区に住む中学3年の女子生徒(14)に性的暴行を加えた疑いがある。報道によれば、関容疑者は、警察の調べに「食事や会うことを何度かした延長で性交した」などと供述していると言い、少女との間に性的関係を結ぶことへの同意があったことをほのめかしているという。
「許せない」この一報にそう怒りをにじませるのは、関容疑者が代表を務めた団体の関係者だ。「同意のもとだなんて、そんなものがあるはずがありません。関が手をかけたのは中学3年の少女ですよ。少女は、関のマインドコントロールで正常な判断ができない状況に追い込まれていたのです。関はそんな少女の弱みにつけ込み、卑劣な犯行に及んだのです」この関係者によると、少女は親族の影響で、2021年ごろに関容疑者が代表を務める団体の会員になった。関容疑者は東京や静岡、滋賀など各地で「セミナー」を開催。「明主様」と称する神への帰依を会員に求め、自らは「メシア代行」などと預言者のような存在として振る舞い、会員らに「浄霊」などのスピリチュアルな施術を行っていた。「病気が治る」「売上が上がる」「天変地異から守られる」などの効能を謳ったペンダントを販売していた。
ステージで熱弁する関容疑者(本人SNSより)
セミナーは団体内で「神様研修」などと呼ばれ、親子で参加する会員もいたという。「関は、そうした団体の代表としての顔だけでなく、『株式会社みろくてらす』という会社を運営する経営者としての顔も持っていました。そこでは健康食品や美容商材、健康器具などを販売しています」現在は閲覧できなくなっている同団体のホームページでは、「自然の力で世界を照らす」などと喧伝し、自らの経歴をこう紹介していた。《■18年間の宣教師の活動終了 ■8年前、38歳で社会に出てマイナスから起業 ■初年度で健康美容商材で億へ法人化する ■現在3つの事業で36億の流通 ■法人は5社を経営 ■太陽の光で世界中を照らす事業へ変化進化》
事件の背景を知る前出の団体関係者が続ける。「関はもともと別の神道系新興宗教に所属し、その後独立して団体を立ち上げたと聞いています。会社では健康美容商材の販売のほか、カフェの運営も行っており、実業家のように振る舞っている。ところが実態はまさに“宗教”で、顧客のほとんどは会員。信者からカネを搾り取る手法にネットでは批難の声があがっていた」
バイクにまたがる関容疑者(本人SNSより)
事件によってとんでもない悪行が暴かれた格好となった関容疑者。少女はどんな被害にあったのか。「関は、少女と知りあった直後から性的な関係に持ち込もうとする素振りがあったようです。セクハラめいた身体接触を繰り返し、セミナーで自身を戦国武将・前田利家の生まれ変わりだと語っていたことから『前世では12歳とやっても大丈夫』などと誘ったり、少女に『ぎゅー(抱擁)して』などと甘えたりすることもあったとか。それでも、関のマインドコントロール下にあった少女は理不尽な被害にあっても『光栄なことなんだ』と思い込まされ、服従させられていたようです」(前出の団体関係者)捜査に当たる神奈川県警は、余罪についても捜査している、事件の全容解明が待たれる。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班