柏市で最低賃金下回る 会計年度任用職員の10、11月分 給与改定さかのぼらず

会計年度任用職員の給料・報酬単価が今月1日現在で10月改定の千葉県内最低賃金を下回る県内自治体が13自治体あったことが13日、明らかになった。同日開かれた県議会の総務防災常任委員会で、網中肇議員(立憲民主党)の質問に県市町村課が答えた。県内の最低賃金は10月1日に42円引き上げられて時給1026円になった。
同課によると、13自治体のうち12自治体は本年度の給与改定を4月にさかのぼって実施するため、10、11月分の単価は最低賃金を上回ることになる。しかし、柏市はさかのぼらずに改定を今月1日の適用とすることから、10、11月分は最低賃金を下回ったままになる。
会計年度任用職員は公務員に当たるため、法律上、最低賃金は適用されない。網中議員は「違法ではないが、適正な処遇確保の観点などから不適切だ」と指摘した。
柏市人事課は改定の適用をさかのぼらない理由について「(引き上げで)扶養の範囲を外れてしまうなどの可能性があるため」と説明。今月からは時給1060円となり、最低賃金を上回るとした。