千葉県内の公立高入試が21日、全日制125校と定時制16校、通信制1校で始まり、3万5515人が筆記試験などに臨んだ。新型コロナウイルス感染拡大後3度目の入試となり、コロナで制約を受けながらも努力してきた受験生たちは「15の春」を目指して「全てを出し尽くす」と力を込め、試験会場に向かった。22日も試験は行われ、合格発表は3月3日。
県教委によると、全日制は募集人員3万960人(125校202学科)に対し、受験者数は3万4533人で平均倍率は1・12倍。定時制は募集人員1317人(16校16学科)に824人が受験、平均倍率は0・63倍。通信制は募集人員225人(1校1学科)に158人が受験し倍率は0・70倍となっている。
千葉市中央区の県立千葉高校には午前9時ごろ、緊張した面持ちの受験生が集まった。大網白里市の女子生徒(15)は「自分の100%の力を出せるよう頑張りたい」と笑顔。最初の受験科目の国語が得意だといい「ケアレスミスがないよう気をつけたい」と語った。
最初に会場に着いた富津市の男子生徒(14)は「電車の本数が少ないので時間に余裕をもって来た。緊張を和らげるため電車で外の景色を眺めていた」とはにかんだ。新型コロナ禍での受験について「(中学に)入学してすぐに休校でイライラすることもあったが、千葉高に行きたいと思って勉強する時間にあててきた」と説明した。
睦沢町の男子生徒(15)は「1日17時間勉強することもあった。今日で全てを出し尽くす」と意気込んだ。「マスクで運動会をしたりと納得できないこともあったが、手洗い消毒を気をつけたくらいでコロナで気になることはあまりない」と話した。
県教委は試験時間などを巡るトラブルはなかったとした。欠席者277人のうち、21日午前の段階で新型コロナの感染者や濃厚接触者等は22人だった。追検査は3月1日に行われる。