飲食店やスーパーで見かける『三元豚』 まさかの正体に「そうなの!?」「ブランド名かと…」

とんかつやしゃぶしゃぶなど、豚肉料理を提供する店に行った際、メニューに『三元豚使用』と記載されているのを目にしたことはありませんか。
一見すると、豚肉のブランド名のように思えますが、果たしてどんな豚肉が『三元豚』と呼ばれるのでしょうか。
本記事では、肉の専門機関である、全国食肉事業協同組合連合会の協力のもと、『三元豚』とは何かを紹介します。
全国食肉事業協同組合連合会によると、「『三元豚』とは、異なる3品種を交配した豚、つまり三元交配種のことで、国内で販売される豚肉の多くが大ヨークシャー種、ランドレース種、デュロック種をかけ合わせた三元豚です」とのこと。
3つの品種を交配した豚を指す総称なので、例えば『白金豚』や『金華豚』といった豚肉のブランドの名前ではないのです。
※写真はイメージ
では、なぜ3つの品種を交配するのかというと、「それぞれの優れた特徴をいかし合うことで、おいしく、安定供給できる豚肉を生産するため」とのこと。
例えば、大ヨークシャー種は、大型で産む子供の数が多いのが特徴です。
ここに、肉量が多いという特徴を持つランドレース種と、肉質がいいデュロック種を掛け合わせることで、おいしい豚肉を安定して作れるのだといいます。
また、一般的に『黒豚』と呼ばれているのは、イギリス原産のバークシャー種と呼ばれる豚です。
肉質がいいのが特徴ですが、上質な肉質を保持するために、ほかの品種と掛け合わせることはしないそうです。
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『三元豚』がブランドの名前だと思っていた人は、意外と多くいたのではないでしょうか。
ちなみに、おいしい豚肉の見分け方について、全国食肉事業協同組合連合会では「やや灰色がかったピンク色、脂肪が白色または乳白色で適度な粘りがあり、赤身と脂肪の境目がはっきりしているものが良質とされる」と説明しています。
スーパーマーケットなどで豚肉を選ぶ際は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]